2018年8月19日(日)

ウナギ養殖量「削減」先送り 国際会議、中国欠席で

経済
2018/6/8 19:48
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 減少が危惧されているニホンウナギの保護策を日本と韓国、台湾で協議する国際会議が8日、閉幕した。稚魚のシラスウナギを養殖池に入れる量の上限は現状を維持することを確認。上限を減らす案もあったが、中国の欠席や科学的な根拠による資源量の把握ができていないことを理由に見送られた。ウナギ資源を将来にわたって守れるかどうかは不透明なままだ。

 ニホンウナギは日中韓台が2014年の会議で、シラスウナギを養殖池に入れる量を14年実績より2割少ない数量を上限とすることを決めた。日本の上限は21.7トンで、中国の36トンに次いで2番目に多い。

 日本で育てるウナギの大半は、天然のシラスウナギをとった後に養殖池で育てて出荷される。今年はシラスウナギが不漁に見舞われ、4月末時点でシラスウナギを国内の養殖池に入れる量は14トンと、前年同期に比べて約3割減った。相場も1キロ300万円と前年の3倍に上昇した。

 不漁の影響は店頭価格に波及している。親のウナギ相場も前年比4~6割高く、かば焼き専門店では、うな重1杯を500~千円値上げした店が多い。値上げで「消費量が前年比で3~4割落ちる可能性がある」(輸入商社)との予測もある。

 今回の会議では資源管理の徹底に向けて上限を減らす意見も出た。ただ、養殖量の上限が最も多い中国の不在や科学的根拠が不明確なため議論は低調だった。そのため、科学的な根拠にもとづいて資源管理を議論するために専門家を集めた会議を9月にも開くことを決めた。

 ニホンウナギをめぐっては19年5月にも開かれるワシントン条約締約国会議で資源状況について議論される可能性がある。資源管理の状況が不十分と判断されると、国際取引が厳しく制限される。ワシントン条約ではヨーロッパウナギがすでに国際取引の規制対象となっている。

 日本はウナギ消費量のうち約6割を海外からの輸入に頼る。国内養殖も中国などからシラスウナギを輸入している。国際取引が制限されれば国内供給が大幅に減り、価格上昇の要因にもなる。

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