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阪神・植田、チーム待望の快足 打線アシスト

2018/6/9 6:30
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出塁するだけで、球場全体に緊張感と期待感をみなぎらせる選手がいる。足が速く、なにかを起こしてくれそう。赤星憲広、新庄剛志が去って以来、このタイプに恵まれなかった阪神に楽しみな快足選手が飛び出してきた。入団4年目、22歳の植田海(うえだ・かい)だ。

植田は2015年に滋賀・近江高からドラフト5位で阪神入り。遊撃・鳥谷敬の後継者と期待された。昨季まで3年間の1軍出場は内野の控え、代走要員で14試合に出ただけ。まだ2軍でじっくり鍛えなければならないと見られていた。

植田(左)の足は球場に期待感をみなぎらせるだけの魅力を持つ=共同

植田(左)の足は球場に期待感をみなぎらせるだけの魅力を持つ=共同

だが、若手抜てきに積極的な金本知憲監督の考えは違った。「彼は練習で見せない力を、実戦で出すタイプ」と、今年のキャンプから1軍に加えた。大和(前田)がDeNAへ移籍し、二遊間の再編成を迫られているという事情があった。めっきり機動力の衰えたチームにスピード感を加えたい狙いもあった。

開幕すると、遊撃のレギュラー候補筆頭の北條史也が不振、西岡剛も低迷する誤算があった。そこへ植田がタイミングよく割り込んだ。1番二塁・上本博紀、2番遊撃・植田のコンビがチームのけん引車になる勢いだった。上本が負傷で戦列を離れると、植田は1番に上げられ、攻守両面で存在感を示した。

1番打者に課せられる大きな仕事は出塁。クリーンヒットで出るに越したことはないが、当たり損ねの内野安打、バント安打、粘った末の四球も相手に与えるダメージは大きい。スイッチヒッター植田の打撃は合格点すれすれだが、足の威力は相手に十分伝わっている。

既に今季2桁をマークしている盗塁だけでなく、走ると見せかけて、後続の主力打者をサポートするのも大きな役目。現役時代の金本監督は相手バッテリーの集中力を乱す赤星の"擬走"に助けられ、相当に打点を稼いだものだった。これまでのところ、ロサリオらの不振が響き、植田の足によるアシストはまだ十分に報いられていない。

だが、植田は「相手が嫌がることをもっとやりたい。走るなら、なるだけ早いカウントから走って、主力につなげたい」と言う。三振の多さが気がかりだが、当てるだけの小さな打撃に固まっていない結果だろう。

守備は細部に課題を残す。起用され続けるだろうが、1軍復帰した北條との競争になる。今季の年俸は最低クラスの推定550万円。暮れには大幅昇給が待っている。だが、抜てきされながら降格させられた北條、原口文仁らの前例もある。油断大敵である。=敬称略

(スポーツライター 浜田昭八)

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