2018年6月24日(日)

米、ZTE制裁見直し 罰金最大1500億円

トランプ政権
北米
2018/6/7 22:56
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 【ワシントン=鳳山太成】米商務省は7日、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)に対する制裁の見直しで同社と合意したと発表した。最大14億ドル(約1500億円)の罰金や経営陣の刷新、米国が選んだ法令順守担当者を受け入れることを条件に、米国企業との取引禁止を解く。ZTE問題が片付けば、米中摩擦を巡る貿易交渉の進展にも影響しそうだ。

中国の通信機器大手ZTEのロゴが掲げられた建物(北京)=AP

 合意内容ではZTEが10億ドルを支払うほか、将来新たな法令違反があった場合に没収される4億ドルを預託する。米国は自ら選んだ法令順守担当者を同社に送り込み、今後10年間監視する。代わりに米国企業との取引を再開できるようにする。

 ロス商務長官は「非常に厳しい合意内容で、商務省が科す罰金額として過去最大だ」と強調した。ZTEは2017年に商務省から罰金を科されており、今回の措置により罰金総額は約23億ドルになるという。

 商務省は4月中旬、ZTEがイランや北朝鮮に米国製品を違法に輸出したことに加え、米政府に虚偽説明したとして米国企業との取引を7年間禁じる制裁を科した。ZTEは米クアルコムの半導体など基幹部品を調達できなくなり、スマートフォンなど主力製品の生産停止に追い込まれて経営難に陥っていた。

 制裁の見直しはトランプ大統領が5月中旬に表明し、商務省に指示した。習近平(シー・ジンピン)国家主席から直接頼まれた案件だとも明かし、米中貿易協議で中国側から譲歩を引き出す交渉材料とする構えをみせていた。ただ、制裁の緩和には米議会から強い反発の声が上がっていた。

 米中の高官は5月、米国が農産品などの対中輸出を増やすことを条件に互いに関税の引き上げを見送ると表明した。その後、米側は一転して関税を引き上げると表明し、摩擦が再燃した。今回の制裁見直しが米中協議に与える影響は見通しにくいのが実情だ。

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