2018年11月15日(木)

就活戦線、もう20年卒 夏インターンが実質スタート
「早く・長く」一段と

就活
2018/6/7 18:30
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経団連の会員企業による面接などの選考活動が1日に解禁されてから1週間。2019年卒の学生による就職活動ははや終盤戦を迎えている。ただその裏で20年卒の就活戦線が始まっている。実質的な就活のスタートとなる夏休みのインターンシップ(就業体験)に向け、企業や学生が動き出した。採用競争が激しくなるなか、就活の早期化・長期化が一段と進んでいる。

「夏休みは金融系のインターンに行くつもり」。こう話すのは都内の女子大に通う3年生だ。卒業はまだ2年先だが志望業界の研究に余念がない。

マイナビ(東京・千代田)が都内で3日に開いたインターンの説明イベントにはこうした学生が約1万5000人集まった。学生がメモを取りながら採用担当者の話を熱心に聞く様子は、就職説明会とほとんど同じだ。

イベントには昨年の同時期より3割多い約260社が参加。大手金融の採用担当者は「19年卒の選考も終わっていないが、3年生にアピールする最初のチャンス。参加しないわけにはいかない」とこぼす。

20年卒の就活イベントがにぎわうのは、学生と企業が夏のインターンを実質的な就活のスタートとみているからだ。

経団連は17年にインターンの日数規定を廃止。1週間単位でインターンを実施していた企業が「1日型」に切り替えたり、新たに実施したりする企業が相次いだ。19年卒学生のインターン参加率は約8割。今年はさらに高まるとみられる。

経団連は加盟企業に対して、大学3年生の3月に説明会、4年生の6月に面接解禁としている。ただ1日型インターンは実質的には説明会のようなものも多く、大学側からは「就業体験ではなく就活体験」との批判も多い。前倒しがさらに進み学業への影響が出る懸念があるためだが、そのトーンも弱まりつつある。

ある都内の私立大学では大学3年生の4月からインターンの説明会を実施。担当者は「インターンが就活の入り口になっている以上、批判を続けるわけにもいかない」と話す。大学側でも「インターン=就活」を前提に学生を支援する動きが広がっている。

経団連は20年卒の就活スケジュールは19年卒と同じ日程とする。夏インターンから始めると、4年生の6月の面接解禁まで就活が約1年続く。負担軽減を狙い見直されてきたルールの形骸化が一段と進んでいる。

新たな課題も出そうだ。採用コンサルタントの谷出正直氏は「効果を検証する時期にきている」と指摘する。1日型では学生と企業の理解が深まらず入社後の定着率が下がりかねない。企業の採用活動の新たな悩みの種となりそうだ。(潟山美穂、小柳優太)

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