総務省が携帯大手3社に行政指導 11項目の改善を要求

2018/6/7 20:00
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日経クロステック

総務省は2018年6月6日、携帯電話市場の公正競争を促進するため、携帯電話大手3社を行政指導した。2017年12月~2018年4月に開催した有識者会議「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」の報告書を受けたもの。

行政指導はMVNO(仮想移動体通信事業者)支援策を中心に計11項目に及び、大手3社による対応を強く求めた「指導」と、純粋に対応を求めた「要請」の2段階に分かれる。

総務省の行政指導(指導)いずれも取り組みを強く求めた

総務省の行政指導(指導)いずれも取り組みを強く求めた

前者の指導は、MNP(モバイル番号ポータビリティー)の円滑化や「2年縛り」の見直しなど。MNPについては、転出者が店頭や電話で番号を取得する際に引き留め工作を受けているとの指摘が出ており、Webでも受け付けるようにしてこうした事態を防ぐ。

2年縛りについては、大手3社が2年間の期間拘束を設けつつ、実際には24カ月分以上の料金負担を求められる現状の見直しを求めた。2年契約満了時点までの違約金および25カ月目の料金のいずれも支払わずに解約できるようにする。

総務省の行政指導(要請)いずれも実現のハードルが高く、2018年6月末までの報告を求めた

総務省の行政指導(要請)いずれも実現のハードルが高く、2018年6月末までの報告を求めた

後者の要請はいずれも実現のハードルが高く、大手3社が必ずしも受け入れるとは限らない。帯域幅の柔軟な変更やキャリアメールの転送サービスの導入には多大な設備投資が伴うほか、音声卸料金の低廉化も業績悪化に直結する。月途中の解約時における日割り計算も、例えば解約までの数日で通信量を使い切ってしまうことが考えられ、簡単にのめないとみられる。

総務省は大手3社が実現できないとした場合は理由を求め、合理的かどうかを判断したうえで今後の対応を決めるとしている。

KDDIソフトバンクには追加指導も

KDDIとソフトバンクについては、別件でも行政指導した。KDDIについては、MVNOにおけるテザリングの早期実現を求めた。現状でも一部で実現しているが、UQ mobileなどに限られ、不満の声が上がっていた。なお、ソフトバンクはKDDIに先んじて動いており、iPhoneとiPadについては2018年4月に実現済み。Android端末についても2018年春夏モデル以降で対応を始めた。

一方、ソフトバンクについては、2018年1月17日付で販売店に対し、端末価格の割引額などを実質的に指示していたことが判明した。端末価格の事実上の拘束は電気通信の健全な発展に支障をきたしかねない。行き過ぎた端末購入補助も明らかになった。販売店への対応の適正化や再発防止策の策定などを求めた。

大手3社は今回の行政指導を受け、「真摯に対応を検討する」とした。ソフトバンクは不適切な販売について、「今後の対策は社内で検討する。ユーザー間の不公平となる過剰な端末購入補助は抑制すべきだと考えている」とコメントしている。

(日経 xTECH 榊原康)

[日経 xTECH 2018年6月6日掲載]

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