中国5県中元商戦 郷土の魅力PR 大山開山記念で連携 地元品拡充

2018/6/7 12:12
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今年も中国5県で中元商戦が幕を開けた。百貨店では「大山の開山1300年」など周年行事にちなんだ企画を用意したり、地元産品の品ぞろえを拡充したりして趣向を凝らす。郷土の魅力発信や新商材の発掘を通じて、ニーズの掘り起こしにつなげようとしている。

天満屋岡山本店のギフトセンターは開店直後から多くの客が詰め掛けた(6日、岡山市)

天満屋(岡山市)の岡山本店(同)では6日の朝礼で、ギフトセンター開設を前に新入社員らが「エイエイオー」と気勢を上げた。同社では「せとうちを贈ろう」をキーワードに、練り製品や洋菓子など岡山県産を中心に瀬戸内地域の商材を新たに7品種増やし20品種を入れ替えた。

5月末には新たな取り組みとして、屋上ビアガーデンで岡山県産の7品目の人気投票を実施。6日には先着50人に、1位になった岡山産養殖ウナギのかば焼きを試食として振る舞った。笹岡靖弘店長は「若い人はお中元を贈る習慣にあまりなじみがなく、友人へのプレゼント向けなどに共感してもらえる商品の開発を進めて提案を強化したい」と話す。

岡山高島屋(同)も6日にスタート。岡山県産品を前年の90種類から110種類に拡充したほか、試飲や試食ができるメーカーのブースを2017年末の歳暮商戦時の6つから8つに増やした。

2日に八丁堀本店(広島市)のギフトセンターを開いた福屋は、サイダーと八朔(はっさく)ゼリーのセットなど広島県と共同開発した商品シリーズ「瀬戸内ひろしま宝箱」15品を用意。快進撃を続ける広島カープのマスコット「カープ坊や」をパッケージにあしらった食料品も人気だ。

そごう広島店(同)は広島市が認定する「ザ・広島ブランド」商品などをそろえた「ふるさとの贈り物」シリーズを昨年から3品目増やした。

独自の茶文化を広めた松江藩主、松平治郷(不昧=ふまい)の没後200年にちなんだ「不昧公200年祭」が展開されている松江市。一畑百貨店では、茶文化と共に親しまれてきた銘菓や銘茶のセットをそろえる。

中国地方最高峰である大山の開山1300年祭を記念し、鳥取大丸(鳥取市)、米子高島屋(米子市)、米子しんまち天満屋(同)の鳥取県内3百貨店は一畑百貨店とタッグ。山陰4店の特別企画として、大山周辺地域の農水産物の加工品や地ビールなど11品目を共通商材として提案する。

1300年祭を契機に地場産品をブランド化しようと17年6月、鳥取県西部の食品メーカーを中心に「大山ブランド会」を設立。同会で中心的役割を担う米子高島屋の呼びかけで特別企画が実現した。担当者らは「連携を通じて発信力を高めたい」と意気込む。

今年は明治維新から150年の節目の年でもある。高杉晋作など多くの立役者を輩出した山口県の下関大丸(下関市)では、記念商品としてトラフグの刺し身セットや鯨肉加工品の詰め合わせ、地酒などを用意した。

多くの店舗が売り上げ目標を前年比横ばいか微増と予想する。

少子高齢化やインターネット通販でのお取り寄せの普及で中元市場は縮小傾向が続く中、季節のあいさつや自分へのご褒美として地元の食文化を再発見する機会にもなりそうだ。

(岡山支局 沢沼哲哉)

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