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大山志保のガッツポーズ、目線はどこに?
編集委員 串田孝義

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2018/6/7 6:30
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プロ野球の鉄人、衣笠祥雄氏はフルスイングが魅力だった。女子ゴルフの鉄人、大山志保の代名詞といえばガッツポーズということになるだろうか。6月1~3日のヨネックス・レディーストーナメント、最終日最終組は2季ぶりの優勝を飾った大山のライブショーと化した。

テレビ中継を見ていると、テレビカメラにアピールしているかのようにも見える大山のガッツポーズ。一体どこを見ているのか。

ツアー2季ぶりの優勝を飾り、笑顔でガッツポーズする大山=共同

ツアー2季ぶりの優勝を飾り、笑顔でガッツポーズする大山=共同

「『入れ』『ナイスバーディー』とか、最初に声が上がった方を向いています。(最終ホールの)18番も、パットを打つ前にこそっと『ガッツポーズを見たいな』と言ってくれたおじさんがいたので、やったよーと」

同組で回ったノーシードの22歳、木村彩子は「さすがだなー」と役者の違いに脱帽だ。「パットが入った瞬間、雰囲気ごと全部自分のところに持っていく」。大山と張り合っていられたのは3番ホールまで。4番、5番と自分はチャンスを外し、大山は連続バーディー。あとは主役の引き立て役に回るしかなかった。

ギャラリーの声援も力に

一方で大山はギャラリーの声援も力にせざるを得なかった事情もある。立ち上がるのもままならなかった頸椎(けいつい)捻挫からツアーに復帰後4戦目。いつまた体が悲鳴を上げるか不安におびえながらプレーを続けている。パットのラインを読むのにしゃがみ込むと実際に痛みが走る。そんな状態だから、猫の手も借りたいではないが、観客の念まですべてを助けにしないと戦えなかった。

20回目を迎えたヨネックス女子の歴史はドラマチックだ。そもそも波乱の末の大会誕生だった。不況で企業スポーツに逆風が吹き荒れていた1999年、シーズンも開幕した段階で8月に予定していた試合が中止に。そこで日本女子プロゴルフ協会の樋口久子会長(当時)がヨネックスを訪れ、「空いた日程でなんとか試合をお願いします」と頼み込み、急きょ開催にこぎつけた。女子ツアーのピンチを救った第1回大会、優勝した野呂奈津子は妊娠6カ月だった。

自身のプロゴルファー人生と大会の歴史がほぼ重なる大山も第8回、17回、20回と3度制し、ドラマの主役の一人といえるだろう。なにしろ29歳、38歳、41歳と息長くその鉄人ぶりを示してきたのがこの大会なのだ。

20代の優勝は「勢い」。ツアー2連勝で迎えていた前週の試合でクラブ超過の4罰打を食らい、9位タイに終わったが、その失態がなければプレーオフに進めていた。その悔しさを晴らしたい一心で突っ走った。

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