2018年6月22日(金)

日欧ロボット大手の陣取り合戦、ABBは豊田市にPR施設

自動車・機械
ヨーロッパ
2018/6/4 16:00
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 産業用ロボットで世界4強、スイス・ABBの日本法人は4日、愛知県豊田市にロボットの活用例などを展示する施設を開いた。自動車産業向けにロボットや搬送装置を組み合わせた自動化の手法を紹介し、顧客の取り込みを図る。産業用ロボットは安川電機など日本勢も欧州で攻勢を強めており、互いの本拠地での陣取り合戦が過熱してきた。

顧客は実際のロボットを使って自動化手法の検討やテストができる(愛知県豊田市)

 「ABBロボティクスアプリケーション・センター中日本」をABBの名豊事業所(愛知県豊田市)敷地内に新設した。展示スペースは約300平方メートルで金属加工や搬送、検査といった用途別に7台の産業用ロボットを使った自動化モデルを紹介し、実際に試験運転もできる。入館には事前の予約が必要。

 同様の施設は世界各地で運営しており、日本では東京都多摩市に続く2カ所目。東京は食品や電機向けが中心だったが、愛知は自動車産業や金属加工向けに特化した施設とした。例えば自動車などプレス加工部品のロボットによる高速搬送システムや、ロボットを使った3次元の品質検査システムを展示する。

 産業用ロボットは自動車産業の発展とともに進化してきたとも言え、中心顧客の一つ。ロボティクス事業部の中島秀一郎事業部長は「日本でのABBの存在感はまだまだ未発展」とした上で、「自動車部品や金属加工でABBを使ってもらえれば『日本にABBあり』という存在感にはなれると思う」とセンター設立の狙いを話した。

 日本のロボット大手は欧州で勢力拡大を目指している。安川電機はスロベニアに工場を建設し、欧州連合(EU)域内での供給能力を強化する。ファナックもドイツにロボットを含めた製品の開発拠点を開設し、ABBのお膝元である欧州で競争力を強化している。

 世界中のメーカーが自動化投資に舵(かじ)を切り、ロボット市場は青天井の伸びが続く。ABBの新拠点はトヨタ自動車の関連企業やサプライヤーだけでなく、静岡や三重を含む広域で顧客を開拓する足がかりとなる。日欧の大手による頂上決戦が激しさを増す。(企業報道部 井沢真志)

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