2018年6月24日(日)

米ホームアウェイと楽天系、古民家を民泊に改装

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2018/6/4 15:23
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 旅行予約の米エクスペディア子会社で民泊仲介大手の米ホームアウェイは4日、古民家を改装した民泊を日本全国で開発すると発表した。6月15日に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されて民泊は本格解禁される。これまで多かった無許可施設の淘汰が進み、仲介サイト間の競争も激しくなるなか、特徴ある施設の囲い込みにつなげる。

記者会見したホームアウェイの木村奈津子日本支社長(左)ら(東京都内)

記者会見したホームアウェイの木村奈津子日本支社長(左)ら(東京都内)

 全国古民家再生協会(東京・港)、民泊事業の楽天LIFULL STAY(東京・千代田)と組む。

 協会が宿泊に適した安全性などを鑑定、専用マークを付与する。費用は家主が負担するほか、数人がお金を出し合い1棟の古民家を所有する会員制度も作った。利用しない期間に民泊として貸す。

 楽天LIFULL STAYは清掃手配や電話応対、料金設定など運営を代行する。年内にまず30棟の開発をめざす。

 ホームアウェイは「バケーションレンタル」と呼ぶ1棟単位で貸す施設を中心に世界で約200万件を扱い、月4000万人が訪問する。同社は宿泊者データなどを提供し、開発を後押しする。

 ホームアウェイは先立つ5月、福岡県と佐賀県の一部で、空港や鉄道駅から民泊施設までの送迎実験を始めた。こうした取り組みも全国に広げ、交通の便が悪い古民家民泊にも客を呼び込む。

 日本では大人数で泊まれる1棟貸し切りの民泊はまだ少なく、古民家はうってつけの存在。ホームアウェイの木村奈津子日本支社長は4日、都内で開いた記者会見で「古民家はすばらしい資産で家族連れも泊まりやすいが、空き家が多い。活用し、観光活性化につなげたい」と述べた。

 施設開発や交通手段の確保に動く背景には、新法施行後の施設数減少への危機感がある。

 民泊新法に基づいて自治体に届け出れば年180日を上限に営業できる。ただ手続きが煩雑なうえ、条例でさらに厳しい規制を定める自治体も多い。これらを嫌って民泊の運営をやめる家主が増えている。5月11日時点の新法での届け出件数も724件と低調だ。

 さらに、従来はホームアウェイや米エアビーアンドビーなど外資の仲介サイトを中心に、現行ルールに沿わない施設も載せてきたが、6月15日以降は掲載できなくなる。

 ホームアウェイは国内で1万件弱を扱うが、減る可能性がある。そこで楽天LIFULL STAYが6月に始める仲介サイトの施設をホームアウェイにも掲載することで合意している。加えて施設開発や交通手段の確保にも踏み込むことで、施設数が減少する「新法ショック」を和らげる。(大林広樹)

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