5都県で発掘成果、巡回展で紹介 文化庁
文化庁は、各地で行われた遺跡の発掘調査の成果を紹介する巡回展「発掘された日本列島2018」を6月2日から来年2月にかけ、東京、神奈川、石川、岐阜、広島5都県の博物館で順次開催する。東北や九州で多く確認されている装飾古墳の特集もある。
会場では、全国24カ所の遺跡で見つかった旧石器時代から明治時代までの出土品など約570点を展示。奈良時代の女帝称徳天皇と僧道鏡が建立したが、所在が不明で「幻の寺」とも呼ばれた由義寺跡(大阪府八尾市)出土の瓦や貨幣、古墳時代の金井東裏遺跡(群馬県渋川市)の火山灰層で見つかったよろい姿の男性のレプリカもある。
装飾古墳の特集では、東日本大震災からの復旧事業で宅地造成中に発見された合戦原遺跡(宮城県山元町)で、横穴墓に描かれた人や動物の線刻壁画をパネルで展示。熊本地震で被災した井寺古墳(熊本県嘉島町)や釜尾古墳(熊本市)の現状も報告する。
巡回展は埋蔵文化財への関心を高めてもらうため、文化庁などの主催で毎年実施。今回で24回目となる。〔共同〕