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REIT含み益最高に 17年度、オフィス賃料上昇映す

オフィスビルや住宅などで運用する不動産投資信託(REIT)の保有物件の含み益が拡大している。2017年度は上場銘柄の合計で約2.6兆円となり、前年度に比べて3割増えた。オフィスなどの賃料が上がり、不動産の価値が上昇している。将来の物件売却益への期待が高まり、REIT相場を下支えしそうだ。

REITは投資家から幅広く集めた資金で不動産を購入し、その賃料収入や売却益を投資家に分配するファンド。東証などによると、REITの投資家数(延べ人数、法人含む)は昨年8月末時点で80万人近くに達する。

保有する物件の鑑定会社などが評価する時価(鑑定評価額)と、取得時の価格に近い簿価との差が含み益となる。地価に加えて賃料や稼働率などで評価が変わる。2012年度まで含み損の状態だったが、13年度に含み益に転換。17年度は過去最高を更新した。

好調なのがオフィスだ。都市部では就業人口の拡大を背景にオフィスの需要が膨らんでいる。仲介大手の三鬼商事(東京・中央)によると東京都心の4月の空室率は2.65%と約10年ぶりの低水準だった。賃料の上昇を受けて鑑定評価額が伸び、含み益の拡大につながっている。

マンションなど住宅の賃料はオフィスに比べて出遅れていたが、賃金上昇などを追い風に改善している。住宅中心のREITの日本アコモデーションファンド投資法人では入居者が入れ替わる際に7割の戸数で賃料が上がっており、その比率は上昇傾向にあるという。

含み益の拡大はREIT相場を下支えする。不動産の売却により利益が出れば投資家への分配金に回せるほか、魅力的な物件を購入する原資にもなるためだ。三井住友トラスト・アセットマネジメントの太田素資氏は「REIT相場は底堅い展開が期待できる」と語る。

REITが決算ごとに開示する期末の含み損益には速報性がある。ニッセイ基礎研究所の岩佐浩人氏は「公示地価など不動産市況の改善を期待させる材料だ」とみる。ただ、保有物件は都市部に偏っている。人口減に直面する地方の状況までは反映しきれていない面がある。

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