2018年10月17日(水)

強制入院「不当、補償を」 国連が日本政府に意見書

2018/6/3 16:23
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弁護士らでつくる「医療扶助・人権ネットワーク」(東京・新宿)は3日までに、国連恣意的拘禁作業部会が、統合失調症の男性を精神科病院に強制入院させたのは不当とする意見書を採択したことを明らかにした。意見書は、男性への措置は法的根拠を欠き、障害への差別だと指摘。日本政府に対して男性への補償や情報開示を求めた。

同ネットワークによると、精神医療での拘束を巡り、国連が日本国内の事例で意見書を出すのは初めて。4月19日付で採択された。意見書に法的拘束力はないが、尊重する義務がある。

意見書によると、男性は50代で昨年7月、東京都内の飲食店でコーラ1本を盗もうとしたとして窃盗未遂容疑で警察に逮捕された。その後、精神保健福祉法に基づき都内の精神科病院に措置入院となり、さらに家族らの同意が必要な「医療保護入院」となった。入院は約6カ月続いた。

男性から相談を受けたが同ネットワークが昨年10月、顕著な問題のある強制入院事例として国連に申し立てた。同ネットワークは1日、意見書に基づく対応を実施するよう厚労省に申し入れた。

同ネットワークの内田明事務局長は「万引きの動機に精神障害は関係ない。本来は刑事手続きで処分される事案なのに措置入院を適用するのは差別的で、現場での運用改善を求めたい」と話している。

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