「対北朝鮮、完全非核化の目標維持」 米国防長官
アジア安保会議で演説

2018/6/2 10:43 (2018/6/2 12:01更新)
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【シンガポール=永井央紀、加藤晶也】マティス米国防長官は2日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議で演説し、北朝鮮の核問題について「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)という目標を維持する」と表明した。北朝鮮の後ろ盾である中国が南シナ海で進める軍事拠点化を強く批判。日韓などとの関係強化を通じて、アジア太平洋地域の安全保障を主導し続ける考えを示した。

アジア安全保障会議で演説するマティス米国防長官(2日、シンガポール)=ロイター

マティス氏は北朝鮮の核・ミサイル問題について「国際社会は結束している」と強調。関係国と連携して国連安全保障理事会の制裁決議に基づく措置を続ける考えを示した。トランプ米大統領が12日の開催を明言した米朝首脳会談については、外交レベルの調整を支持すると述べた。

北朝鮮に対する軍事オプションを維持するか否かは明言しなかった。在韓米軍の縮小は「12日の会談の議題ではない」と述べた。

南シナ海問題では、中国が5月に初めて実施した爆撃機の離着陸訓練や対空ミサイルの配備などに触れ「米国が追求する南シナ海の開放性に反する」と批判した。「軍事目的ではない」との中国の主張には「配備している装備は脅迫を目的とする軍事利用に直結する」と指摘。「米国はインド太平洋地域にとどまり続ける」と強調した。

一方で「中国とは引き続き建設的な関係を追求する」と述べ、国際的な課題では協調を探る姿勢を表明した。今月末に中国を訪問することも明らかにした。

小野寺五典防衛相も同会議で演説し、北朝鮮情勢をめぐり「対話に応じることのみをもって、見返りを与えるべきではない」と強調した。非核化に向け「最大限の圧力の維持」の必要性も訴えた。

米朝首脳会談に関しては「完全かつ検証可能で不可逆的な核放棄に向けた実質的な進展がみられ、日本人の拉致問題を解決する機会となることを強く期待する」と表明した。

北朝鮮への圧力維持に向けて、日米を中心に、韓国やオーストラリアとの共同訓練を続ける考えを示した。海上で積み荷を移しかえ、北朝鮮に石油などを密輸する「瀬取り」の監視に関して国際的な連携を求めた。

北朝鮮が大量破壊兵器の廃棄にとりくむ際に、査察や検証を徹底する必要性も指摘。大量破壊兵器の廃棄の検証のために化学兵器禁止機関(OPCW)に自衛官を派遣する意向も示した。

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