2018年11月17日(土)

土地所有権の放棄制度検討 政府、相続登記を義務化

2018/6/1 8:47 (2018/6/1 10:32更新)
保存
共有
印刷
その他

政府は1日午前、所有者が分からない土地の解消対策を話し合う関係閣僚会議を開き、基本方針を決めた。管理できない土地の所有権を所有者が放棄できる制度の創設を検討する。相続登記の義務化など権利関係を正確に登記に反映する仕組みも作る。2020年までに不動産登記法や民法など関連法を改正する。

土地の所有権を放棄できるかは現行法に明確な規定がない。政府は所有権を手放すことを認める場合の要件や、手放された土地の受け皿を詰める。長期間放置された土地は所有者が所有権を放棄したとみなす制度についても検討する。

相続時に登記簿上の所有者の情報を変更するよう、相続登記を義務化する仕組みも検討する。土地を利用したい企業や自治体が正しい情報を基に権利者にアクセスできるようにする。現在の相続登記は任意で、登記は相続人の判断に委ねられる。登記簿上の名義が死亡者のまま放置されれば、法定相続人が分からなくなる可能性がある。

所有者の氏名や住所が正確に登記されていない土地について、登記を担う法務局の登記官に所有者を特定する調査権限も与える。19年の通常国会に不動産登記法改正案を提出する。

登記と戸籍の情報を連携させ、所有者の情報を調べるシステムもつくる。マイナンバーへのひも付けも検討する。自治体が把握できる所有者の死亡情報と国が管理する登記情報を結び付け、現在の持ち主を迅速に調べられるようにする。

所有者不明の土地は11年の東日本大震災後の復興事業で用地買収の妨げとなった。増田寛也元総務相ら民間有識者の研究会の16年の推計では、全国で約410万ヘクタールに上る。40年には北海道本島に匹敵する約720万ヘクタールに広がり、経済損失額は同年までの累計で約6兆円と推計している。

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報