2018年11月19日(月)

ロヒンギャ迫害、ミャンマーが調査委設置へ 国際批判かわす
国連機関とも覚書締結へ

2018/6/1 2:02
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【ラショー(ミャンマー東部)=新田裕一】ミャンマー政府は5月31日、イスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害を巡り、治安部隊などによる人権侵害の有無を調査する独立委員会の設置を決めたと発表した。この問題を巡ってはミャンマー政府の対応の遅れが国際社会に強く非難されている。真相究明に積極姿勢を見せることで、批判をかわす狙いだとみられる。

国境地帯に逃れたロヒンギャ住民が住む避難民キャンプ(5月、ミャンマー西部ラカイン州)

虐殺が起きたインディン村では、ロヒンギャの居住地区だけが焼き払われた(5月、ミャンマー西部ラカイン州)

発表によると、新設する独立調査委は、外国人を含む3人の委員で構成する。国内外の法律専門家が支援する。具体的な人選や設置の日程にはふれていない。

ミャンマー政府は5月31日、隣国バングラデシュに流出したロヒンギャ難民の帰還に向け、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国連開発計画(UNDP)を含めた3者で協力に関する覚書の文面で合意したことも明らかにした。

国連によると、この覚書は、こうした国連機関のスタッフがミャンマー国内のロヒンギャ居住地に入ることを認め、難民が帰還後に暮らす再定住地の状況を調べることを可能にする。来週にも正式に署名するという。

ミャンマー政府はこれまで、国連機関の介入に抵抗し、ロヒンギャ居住区への立ち入りをほとんど認めていなかった。

ミャンマー国軍は2017年11月、「治安部隊による迫害はない」という内容の内部調査を発表した。その後、ロイター通信に対し、現場部隊が独断でロヒンギャ住民10人を虐殺したと認めた。

難民は住民の大量虐殺や組織的な性的暴行があったと証言したが、ミャンマー政府は「確実な証拠が示されなければ捜査できない」と突き放していた。国連人権委員会が設置した調査団の受け入れも拒んでいた。

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