大王製紙が新中期計画 3年で売上高2割増、営業益は約3倍

2018/5/31 19:27
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製紙国内4位の大王製紙は31日、2021年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画を発表した。売上高は6350億円と、18年3月期比で20%増、営業利益は同2.9倍となる320億円を目指す。国内では需要が落ち込む新聞や印刷用紙の生産を縮小し、段ボールや家庭紙の比率を高める。海外では中国を中心に、オムツの販売拡大を目指す。

基幹工場で洋紙の生産を縮小し、板紙や家庭紙の生産を増やす(愛媛県四国中央市)

「印刷や新聞用紙など洋紙の国内需要は非常に厳しい。洋紙から家庭紙や段ボール原紙など、伸びる分野にシフトしていく」。佐光正義社長は31日、都内で開いた決算説明会でこう話した。

大王製紙は主に2本柱で事業を展開している。国内の印刷用紙や段ボールが中心の「紙・板紙事業」では、営業利益目標を21年3月期に100億円と、18年3月期(7億円)から大幅改善を目指す。トイレ紙やオムツなどの「H&PC」(ホーム&パーソナルケア)は200億円と、同期(81億円)の2.5倍に増やす。

重要となる施策が、紙・板紙とH&PCを横断しての構造改革により、122億円になると見込む営業利益の改善効果だ。

収益改善の具体策としては、基幹拠点の三島工場(愛媛県四国中央市)で洋紙をつくる設備を板紙向けに改造。洋紙の生産量を減らして段ボール原紙や包装用紙を増やす。未活用だった古紙を原料として使うコスト削減策も含め、約60億円を改善する。

さらに、トイレ紙やティッシュなど国内の家庭紙の増産で35億円の利益を積み上げる。20年7月に稼働予定のバイオマス発電所を活用したり、物流を効率化したりして、25億円相当の収益改善も見込む。

H&PCの国内事業は高齢化を背景に需要が伸びている大人用オムツを拡販。海外では中国やタイ、インドネシアのほか、トルコなどでオムツの生産や販売を強化する。

3年間の設備投資額は1580億円。そのうち紙・板紙で370億円、H&PCで520億円を計画する。

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