2019年5月23日(木)

学テ、英語の予備調査問題を公表 「発信力」試す

2018/5/31 17:00
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文部科学省は31日、2019年度から全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)に英語を追加するにあたり、実施体制の課題検証を目的とした5月の予備調査の問題を公表した。4技能「読む・聞く・書く・話す」について、文章や会話などの意味を理解して自分の考えを伝える「発信力」を試す問題が盛り込まれた。同省は専門家と予備調査の結果を検証し本番の作問などにいかす。

全国学力テストは毎年4月に行われ、小6、中3が対象。国語、算数・数学が基本で、3年に1度程度理科も実施している。英語は17年3月、グローバル人材の育成を重視する政府の方針を受け、19年度から中3を対象に追加することを決めた。理科と同様に3年に1度程度行う。

5月の予備調査は文科省が抽出した全国136校の中3、約2万人が参加した。問題と解答例は作問した国立教育政策研究所のホームページ(http://www.nier.go.jp)で公開している。

予備調査では「読む・聞く・書く」を問うテストが45分。「話す」テストが1人15分で、コンピューターを使って解答を録音し、委託した業者が採点する。

問題は英語の文章や音声を正しく理解しているかを問い、「会話の流れをくんで即興で質問する」「聞いたり読んだりした内容について意見を書く」などの能力を試した。4技能を組み合わせる複合型の問題も出た。

「話す」の問題では、パソコンの画面にリチャード先生とナオミが会話するアニメーションを表示。解答者も会話の流れに沿った質問を先生にできるかをみる。

先生は行きたい国として米国、オーストラリア、中国を挙げ、ナオミに米国とオーストラリアに行きたい理由を話す。その後、ナオミは画面越しに「ほかに先生に聞きたいことはある?」と解答者に話しかける。解答例の一つは「中国に行きたいのはなぜですか」。会話の流れをくんでいれば、他の視点から質問しても正答になる。

「話す」の別の問題は、シンガポールの姉妹校の生徒にテレビ電話で自分の学校を英語で紹介するという設定。解答者は1分間考えた後、30秒で説明する。

「聞く」の問題では、「学校を離れ帰国するマイク先生と何をしたいですか」と尋ねられ、自分の考えを1文以上で書く。「読む」の問題では、思い出を残す場合に写真とビデオのどちらが適しているかに関する文章を読み、自分の考えを書く。いずれも複数の技能を組み合わせた問題だ。

国立教育政策研究所は出題の狙いについて「急速なグローバル化で英語を使って互いの考えや気持ちを理解し、伝える能力が重要になっている」と説明する。

英語については、20年度から小5と小6で正式教科になり、21年度から中学校の授業は原則英語になる予定だ。20年度から始まる「大学入学共通テスト」でも民間試験の導入で4技能が問われることになっており、教育課程を通した改革が進んでいる。

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