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さわかみファンド、初の海外株運用 草刈CIOに聞く

2018/5/31 12:00
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運用会社が個人に直接販売する直販投信の草分け的な存在であるさわかみ投信。2013年1月に創業者の澤上篤人会長が運用の第一線から退いてから6年目に入った。運用する「さわかみファンド」は、同年から年間ベースで資金流出超が続く。足元の運用成績は配当込み東証株価指数(TOPIX)と大きな差はない。

約款では海外株や国内外の債券にも投資可能だったが、1999年8月の設定から一貫して日本株のみで運用してきたさわかみファンドは今年3月に初めて海外株を組み入れた。保有するのは米オラクル株で、4月末の組み入れ比率は0.07%。運用や顧客獲得などの巻き返しについて、草刈貴弘取締役最高投資責任者(CIO)に聞いた。

さわかみ投信の草刈貴弘CIO

さわかみ投信の草刈貴弘CIO

■海外株式の組み入れは単に割安になったから

――初めて海外株式を組み入れました。

「運用している立場からすると、この会社(の株式)をこの価格で買いたいという基準が前々からあったので、『ついに』とか『ようやく』などというイメージはあまりないです。単に(株価が)割安になったから買ったにすぎません」

「約款では海外資産を組み入れることはできるので、2~3年くらい前から欧米の様々な会社に出向いていました。ファンド仲間(さわかみファンド保有者)からは『やっと入った』とか『オラクルは渋い』などの声をいただきました」

「ドルで投資するので、ドル預金も資産に含まれています。今のところ、積極的に買うのは資産全体の5%くらいの予定です。割安であれば、債券やアジア地域の資産も組み入れる可能性はありますが、資産規模などを見ながらですね」

■割安でなければ無理して組み入れない

――過去最大で350ほどあった組み入れ銘柄数を現在は100弱まで減らしています。

「証券税制の軽減税率延長が13年末で終わったことに加え、アベノミクス相場の恩恵による基準価額の上昇によって、利益確定(による売却)が増え、13年から約2000億円が流出しました。資金が流出している時は運用が難しくなりますが、(銘柄を絞って)集中投資することでリターンを補ってきました」

「さわかみファンドはバリュー投資(割安株投資)です。株価が割安ではないのに無理して買う必要がないという判断のもと、組み入れ銘柄数を減らしました」

――運用資産に占める現金の比率が10%近くあります。

「現金比率を高めにしているのは、08年のリーマン・ショックの経験です。当時は資金流入が続いていたので、(現金比率が低くても)株価が下がった時に購入できました。残念ですが、現在は資金が流出しているため、(株価が下がった時に購入できるように)自ら備えています」

■お客様にも投資先にも長期投資を

――今年1月に始まった積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)の導入を見送りました。

「税制で本末転倒にならないほうがいいという考えがあるからです。税制優遇が終わるタイミングで利益を確定するより、長期に保有して税金を支払ったほうが最終的な収益が高くなることがあります。個人的には、年間40万円では資産形成のために安心できる額として少ないのではないかと思っています。ただ、現状は見送りなので今後導入する可能性はゼロではありません」

――足元の顧客の動向は。

「幅広い年代で新規のお客様が増えています。定時定額で購入する投資家が多いです。さわかみ投信が開くセミナーは、長く取引していただいている方々がお子様を連れて来場されることもあります」

「現在のファンド仲間は平均年齢が45歳程度です。20代や30代の若いうちからセミナーに参加してもらい、それぞれ30代、40代になってお金のことを本気で考えたときにやっぱりさわかみファンドだと思ってもらえるような活動をしていきたいです」

――長期投資や独立系投信が浸透してきました。今後のさわかみ投信の取り組みは。

「これまでの理念は変えません。集中投資をして、理念とパフォーマンスの両立を目指します。銘柄をこまめに入れ替えるのではなく、『バイ・アンド・ホールド(買い持ち)』型の長期目線で投資します。企業と長く寄り添い、その企業の株式保有比率を高めることで、よきパートナーになっていきたいですね。お客様にも投資先企業にも長期投資をしていきます」

(QUICK資産運用研究所 小松めぐみ)

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