2019年3月23日(土)

川口市が民泊規制条例案提出へ 悪質ケース警戒し先手

2018/5/28 22:00
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埼玉県川口市は、住宅の空き部屋に旅行者などを有料で泊める「民泊」について、独自に規制を設ける条例案を6月1日に開会する市議会に提出する。住宅地など商業地域以外は営業を夏の62日間に制限する内容で、成立すれば県内初の民泊規制条例になる。独自規制が相次ぐ東京23区に隣接し、在住外国人も急増していることから、悪質なケースを防ぐため対策を講じる。

民泊を解禁する住宅宿泊事業法(民泊法)は6月15日に施行され、年間180日間の営業が認められる。

川口市の条例案は、JR川口駅、西川口駅、蕨駅、東川口駅と埼玉高速鉄道(SR)鳩ケ谷駅の周辺の商業地域以外の地域で制限を強化する。騒音などによる生活環境の悪化を防ぐため、民泊の営業が可能な期間を7月16日~9月15日の62日間とした。

夏休みや、2020年の東京五輪・パラリンピック、8月に開く「たたら祭り」を考慮して期間を決めた。商業地域は市内の都市計画区域の2.3%で、大半の地域が条例による制限を受ける。

商業地域については交通利便性が高く、商業と住居が混在していることから、地域活性化の観点から制限は設けない。施行日は6月15日としている。

民泊法は都道府県や中核市などに独自の規制条例を定める権限を認めており、4月に中核市となった川口市は県内自治体で唯一、県から権限移譲を受けた。

川口市は東京の足立区と北区に隣接するが、東京23区の大半で独自ルールの動きが広がっている。また市内に暮らす外国人は18年1月時点で約3万3千人と5年前の1.5倍に急増し、人口の5%を占めている。

5月28日時点で、民泊法に基づく事業申請はないが、市産業振興課は「外国人による民泊営業が出てくる可能性もある。都内で規制が相次ぐなか、何も講じなければ市内の住宅地で悪質な民泊が出てくる恐れがある」と、市の特殊事情を考慮したと説明する。

市が3~4月に実施した民泊に関するアンケートでは、44件の回答のうち約84%が民泊で地域に多くの旅行者が訪れることを不安に感じ、約89%が市独自の規制が必要だと答えた。このため市は4月にパブリックコメントを実施し、条例案を検討してきた。条例案では、施行後3年以内に規制を再検討することにしている。同課は「条例により、住民の不安を解消したい」と話している。

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