2018年6月23日(土)

日本製紙、洋紙の生産1割削減 デジタル化で需要減

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環境エネ・素材
2018/5/28 18:19
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 日本製紙は28日、印刷用紙や新聞用紙など主力とする「洋紙」の生産能力を13%削減すると発表した。北海道など3工場で製紙設備を停止する。印刷物のデジタル化が進むなか、紙の国内需要は10年間で2割強減少した。慢性的な供給過剰を解消し、コスト削減や収益の改善を急ぐ。

日本製紙は7年ぶりに大規模な生産能力削減を進める(北海道苫小牧市の工場)

 生産設備の停止としては7年ぶりの規模となる。北海道の釧路工場(釧路市)や北海道工場勇払事業所(苫小牧市)など3カ所で、紙を製造する抄紙機計8台を止める。削減する年産能力は計53万トンで2019~20年に停止する。人員削減はせず、グループ内での配置転換で対応する方針だ。

 今年5月にも秋田工場(秋田市)などで設備を停止しており、今回の計画も含め計18%の能力を削減。営業利益で年約110億円の改善効果を狙う。同社は19年3月期に前期比4割増の250億円の営業利益を見込む。一方、生産体制の再編に伴い約200億円の特別損失を計上。最終損益は180億円の赤字(前期は78億円の黒字)となる見通し。

 28日、都内で記者会見した野沢徹取締役は「洋紙需要がここまで落ちるとは思っていなかった。立て直しが急務だ」と述べた。

 業務のペーパーレス化に加え、新聞や雑誌の電子化が進む中、国内の紙の需要は07年の約1920万トンから17年に1470万トンに減少した。これを受け、製紙業界では国内4位の大王製紙が4月に愛媛県の生産設備を1台停止するなど、能力削減の動きが相次いでいる。これまで製紙分野では業界再編が進んでいなかったが、需要減少が一段と進めば合従連衡に発展する可能性もある。

 日本製紙は紙・板紙を含めてグループ全体で約560万トンを生産しており、そのうち印刷・情報用紙・新聞用紙など「洋紙」部門は約7割を占める。同社は11~12年に洋紙の能力で約15%分にあたる合計80万トンの設備を停止した。

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