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外債投信、為替ヘッジコストが急上昇(投信観測所)

2018/5/30 12:00
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米長期金利が上昇し、日本の個人の資産運用にも影響が及びつつある。金利が上がると債券価格は下がるので、米国の債券などで運用する投資信託には逆風が吹く。さらに米ドルに対して為替差損を回避(ヘッジ)するタイプは、コストの高まりにも注意が必要だ。

QUICK資産運用研究所の試算によると、米ドルの為替ヘッジコストは足元で2.5%程度に急上昇している(図表1)。米連邦準備理事会(FRB)が事実上のゼロ金利政策を続けていた2015年12月ごろまで1%以下で推移していたが、利上げに転じた後はじわじわコスト高が進んでいる。

為替ヘッジコストが安かった時期には、為替変動リスクを抑えながら相対的に利回りの高い海外債券に投資する投信が安定運用志向の強い投資家の人気を集めた。そのころにヘッジ付きの外債投信を購入していたら、改めてファンドの為替ヘッジコストや通貨構成比率などを確認してみるとよい。

これらの情報は、運用会社が毎月発行する運用リポート(月報)などに掲載されていることが多い。主に債券で運用するファンドの場合は、最終利回りも併せて確かめたい。最終利回りが為替ヘッジコストと信託報酬の合計よりも低い(最終利回り<為替ヘッジコスト+信託報酬)と、運用損が生じる可能性が高いので気を付けたい。

海外資産で運用するファンドは、「為替ヘッジあり」と「為替ヘッジなし」のコースを選べるケースが多い。どちらを選択すべきか悩む人のために、為替ヘッジのメリットとデメリットを簡単にまとめた(図表2)

「ヘッジあり」は値動き(変動率)が相対的に小さくなるが、為替ヘッジのためのコストがかかり、リターンのマイナス要因になる。特に円より金利が高く、金利差が大きい通貨ほどコストが高くなる傾向がある。また、円高局面で為替差損を抑えられる半面、円安局面では為替差益を享受できない。

一方、「ヘッジなし」は値動きが相対的に大きくなる。為替変動がそのままファンドの値動きに反映されるためだ。円安局面では為替差益を得られるが、円高が進むと損失が広がるリスクがある。

どちらのコースを選ぶかは、自分が円高局面の損失リスクに耐えられるかどうかに加え、今後の相場見通しもポイントになる。今後の円安基調を見込むなら「ヘッジなし」、反対に円高基調を予想する場合はヘッジコストの水準に注意しながら「ヘッジあり」が候補になる(図表3)

ただし、為替相場の先行きを予測するのは専門家でも難しい。どうなるか分からない場合は「ヘッジあり」と「ヘッジなし」の両方を組み合わせて保有したり、一括購入せず積み立てで買ったりするといったやり方もある。ファンドによっては部分的にヘッジしたり、為替水準に応じてヘッジするかどうかを判断したりするタイプもある。

(QUICK資産運用研究所 石井輝尚)

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