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トヨタ、新興国開拓に本腰、インドからアフリカに車供給 スズキとの提携、具体化進む

トヨタ自動車スズキは25日、小型~中型車の開発や市場開拓の共同事業を始めることで合意したと発表した。スズキの小型高効率のエンジン開発にトヨタの技術を提供するほか、両社がスズキのインド生産車をアフリカで販売する。

トヨタは2017年2月、スズキと提携に向けた覚書を結んだ。これまで公表された協業はインド国内で実施するもの。スズキが20年ごろから生産する電気自動車(EV)をトヨタに供給する。また19年春にもスズキは現地生産の小型車を、トヨタはHVなどを相互供給する。

今回の協業策はインドに軸足を保ちつつ、アフリカにも焦点を置いた。(1)トヨタとデンソーがスズキのエンジン開発などを支援する(2)スズキの開発車をトヨタの「トヨタキルロスカ自動車」(バンガロール市)で生産し、両社のブランドでインドで販売する(3)スズキが開発する車を両社でアフリカに供給し、物流やサービスで協業しながら販売する。

トヨタにとって今回のスズキとの協業は、出遅れが指摘されていた新興国開拓に注力する狙いがある。トヨタはタイで3割のトップシェアを握るなど東南アジアでは強いが、それ以外の新興国では存在感が大きくはないのが実情。巨大市場となったインドでは主流となる低価格の小型車が弱かったためシェアは3%程度にとどまっている。

スズキとのタッグで自動車市場の「最後のフロンティア」ともいわれるアフリカ市場を狙う姿勢を鮮明にしたことも見逃せない。トヨタは最大市場の南アフリカ共和国を筆頭に、サハラ砂漠以南の「サブサハラ」と呼ばれる国々の大半でトップシェアを持つ。

1950年代から大型多目的スポーツ車(SUV)「ランドクルーザー」などを輸出し始めるなど、早くから事業を展開し、販売網を整備してきた。交通インフラが十分に整備されていないアフリカにあって「壊れにくい」と人気を得た。

現在は政府や企業が主な購買層で、SUVなどの大型車が売れ筋だが、一般消費者にも需要が拡大することが予測され、普及車をいかに広げるかが課題。アフリカは50年に人口が25億人となり車の普及期を迎えるなか、マーケットリーダーの地位を守れるかどうかはトヨタの成長力を左右しうる。

今回の取り組みを巡ってトヨタの豊田章男社長は、スズキとの連携で「自ら創造する未来を選んだ。スズキの『やらまいか』の精神を学びたい」とコメントした。スズキの鈴木修会長は「これから世界市場で両社のさらなる成功を目指す」とした。

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