2019年9月19日(木)

ベトナム国家主席 南シナ海問題、日本の積極関与期待

2018/5/25 15:07
保存
共有
印刷
その他

【ハノイ=富山篤】ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席は25日、初めての日本訪問(29日~6月2日)を前にハノイで日本経済新聞などの取材に応じた。中国と領有権を争う南シナ海問題について「日本が積極的に平和のための役割を果たしてくれることを期待する」と話した。従来より強い表現で、爆撃機の訓練、ミサイル配備など軍事拠点化を進める中国をけん制する思惑がある。

訪日を前に会見するチャン・ダイ・クアン国家主席(ハノイ)

ベトナムで共産党書記長に次ぐ序列2位のクアン国家主席は「南シナ海問題、北朝鮮の非核化などアジア地域の平和のために日本が果たすべき役割は大きい」としたうえで、日越が共同歩調で対処する必要があるとした。

南シナ海問題についてベトナムの高官は中国に気を使って柔らかい表現で発言することが多いが、中国が5月に西沙(パラセル)諸島で爆撃機の発着訓練、南沙(スプラトリー)諸島への巡航ミサイル配備などを相次ぎ実施したとされることを受け、強い表現にしたとみられる。日本は海上自衛隊の艦艇が定期的に要衝のダナン、カムラン湾に寄港するなど関与を強めている。国際法にのっとり、早期に法的拘束力がある行動規範を策定すべきだとも主張した。

経済分野では3月に日越など11カ国が署名した環太平洋経済連携協定(TPP)について、「ベトナムと日本が実現に協力した」と評価し、他の国がTPPに参加するように努力するとした。TPPから離脱し、復帰を検討している米トランプ政権を念頭に置いているもよう。米国はベトナムにとって2017年の最大の輸出相手国で、復帰するかどうかは焦点だ。

インフラ整備についても、「日本が質の高いインフラを整備してくれることを希望する」と要望した。財政難にあるベトナムはPPP(官民パートナーシップ)、BOT(建設・運営・譲渡)など民間資金の活用を進める意向で、日本企業が同分野に参入することを期待している。

クアン国家主席は健康不安説があり、ここ1カ月ほど重要行事を欠席することが多かった。5月上旬に開いた共産党の重要会議である中央委員会総会で失脚するとの観測が広がった。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。