2018年10月20日(土)

特別養子縁組、対象年齢の引き上げ諮問へ 法相

2018/5/25 10:01
保存
共有
印刷
その他

上川陽子法相は25日、現行で原則6歳未満としている特別養子縁組の対象年齢を引き上げる民法改正を、6月4日に開く法制審議会の臨時総会で諮問すると明らかにした。縁組に必要な実父母の同意要件の見直しも議論する。

閣議後に記者会見する上川法相(25日午前、国会)=共同

特別養子縁組は児童養護施設にいる子供に家庭的、永続的な養育環境を与える選択肢の一つだが、年齢制限や同意要件が障害となって活用できていないとの指摘が出ていた。上川氏は閣議後の記者会見で「制度の見直しは喫緊の課題。充実した審議を期待する」と述べた。

厚生労働省の有識者会議などは対象年齢を引き上げ、縁組を5年で倍増、年間千件以上の成立を目指すとの報告書をまとめた。法務省の研究会も議論を進めている。

新たな対象年齢として15歳未満、18歳未満といった意見があるが、年齢が上がるほど養親との関係構築が難しくなる側面がある。また現行では、養親となる夫婦の一方が25歳以上などと定めているが、養子の対象年齢を上げた場合、年齢差が縮まってしまうことへの対応も課題だ。

特別養子縁組は家庭裁判所の審判で成立する。戸籍の「父」「母」には養親の名前が記載されるなど、実親と法的関係を断つ重い制度のため、実父母の同意が原則必要。縁組成立の審判が確定するまで、実父母はいつでも同意を撤回できる。

成立する前に6カ月以上の試験養育期間があるが、この間も同意を撤回できるため、安心して養育を始められないとの意見もあり、同意撤回の制限や同意権喪失の制度創設の可否も検討する。

2016年度の司法統計によると、特別養子縁組は約500件成立。一方、厚労省によると特別養子縁組を検討すべきだったのに、年齢制限や同意要件で断念したケースも14~15年度で約300件あった。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報