2019年5月23日(木)

西アフリカのブルキナファソが台湾と断交
中国の台湾包囲網、一段と狭まる

2018/5/24 22:45
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【台北=伊原健作】台湾の外交部(外務省)は24日、西アフリカのブルキナファソから通告を受け、同日付で断交したと発表した。背景には中国の働きかけがあったとみられる。ブルキナファソは中国と国交を結ぶ見通しだ。これで台湾と外交関係がある国は18カ国に減り、アフリカでは1カ国だけ。国際社会で台湾を孤立させたい中国の包囲網が一段と狭まった。

24日に台北市内で記者会見を開いた呉●(かねへんにりっとう)燮・外交部長(外相)は「中国が唯一の原因だ」と述べ、ブルキナファソとの断交の背後に中国の意思があると非難した。呉氏は「(中国からの)圧力に屈服することは絶対にない」とも強調した。

一方、中国外務省の陸慷報道局長は24日、ブルキナファソの決定を「称賛する」と述べた。中国メディアが報じた。さらに「(同国が)早期に中国とアフリカの友好の大家族に加わることを歓迎する」と付け加え、ブルキナファソと国交を結ぶことを示唆した。

2016年5月に台湾で蔡英文総統の政権が成立した後、台湾と断交したのはブルキナファソが4カ国目。中国は、中国と台湾が一つの国に属するという「一つの中国」原則を掲げるが、蔡総統はこれを認めていない。

ブルキナファソとの断交を受け、24日に台北で声明を発表した蔡総統は「(断交は)中国の不安と自信のなさを浮き彫りにしている」と指摘。「(台湾は)米国など理念を共有する国々と経済や安全保障で実質的な関係を強めている」と述べた。

ブルキナファソとの断交で、台湾が外交関係を持つアフリカの国はエスワティニ(旧スワジランド)だけになった。蔡総統は4月の外遊で同国を訪れた。ブルキナファソ訪問を打診したが、同国政府は日程が合わないという理由で断った。

アフリカを巡り、台湾は「(中国が)企業を通じて影響力を拡大させている」(外交部)とみて、中国による友好国の切り崩しを警戒していた。

一方、台湾と米国の関係は以前より近くなっているようにみえる。米国では3月、同国と台湾との間で高官の往来を促す「台湾旅行法」が成立した。米国が北朝鮮や通商を巡る協議で中国に圧力をかけるため、台湾をカードとして使おうとしているとの観測もある。

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