米コムキャスト、21世紀フォックスの事業買収に名乗り ディズニー案に対抗

2018/5/24 2:31
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【ニューヨーク=清水石珠実】米CATV・メディア大手コムキャストが23日、米メディア大手21世紀フォックスのコンテンツ事業の買収に向けて準備を進めていることを正式に認めた。すでに同事業の買収で合意済みのウォルト・ディズニーの提示額を上回る価格を提示する予定という。欧米メディアは、コムキャストによる対抗買収案の可能性を相次いで報じていた。

コムキャストは、フォックスがディズニーへの売却で合意した映画やテレビなどコンテンツ事業の獲得を目指す。ディズニーの買収提案は株式交換方式だが、コムキャストは全額現金で、ディズニーの提示額にプレミアムを乗せた価格になるという。

フォックスは17年末、映画やドラマ、地方スポーツ放送局、CATVチャンネルなどをディズニーに524億ドル(5兆7600億円)で売却することで合意した。米メディアによると、コムキャストは対抗策として今回、現金600億ドル程度を準備している。

23日に発表した声明のなかでコムキャストは、「最終的な決定はまだだが、(買収提案の)準備は大きく前進している」と状況を説明。規制当局による買収阻止などの不測の事態に備えた違約金でも、フォックスの株主に対してディズニー提案を上回る厚遇を準備する意向を示した。

コムキャストは17年にも買収提案をしていたが、フォックスが通信会社のコムキャストによる「垂直型」の買収が米当局に阻まれるリスクを嫌気した経緯がある。同じく「通信」と「コンテンツ」の垂直型統合を目指したAT&Tとタイムワーナーの買収計画は、米司法省が待ったをかけて法廷闘争に発展したが、その判決は6月12日までには出る見通し。専門家の間では、コムキャストがこの裁判の行方をみて正式提案に踏み切るかどうかを判断するとの見方が有力となっている。

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