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ターフ彩る標準色 「橙」巡る半世紀の謎

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2018/5/26 6:30
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競馬を華やかに彩る騎手たちの勝負服。当コラムでは以前、木和田篤アナウンサーが100年近く勝負服をつくり続けている「河野テーラー」(福島県)を紹介しました。今回はこの勝負服の色についてお届けします。

日本中央競馬会(JRA)が主催する競馬のルールをまとめた「日本中央競馬会競馬施行規程」第34条には、勝負服の色に関する決まりが書かれています。

「服色に使用する色は、本会の定める標準色による赤、桃、黄、緑、青、水、紫、薄紫、茶、えび茶、ねずみ、黒及び白の13色でなければ、服色に使用することができない」

一方、騎手がかぶる帽子の色も決められています。現在は「枠番連勝(枠連)」という馬券の買い方でのみ使われている1から8までの枠番号を8つの色で示しています。その色は1枠から白、黒、赤、青、黄、緑、橙(だいだい)、桃の順です。この8色はJRAも地方競馬全国協会(NAR)も共通で、こちらは日本競馬の標準色といえるでしょう。前記の服色の規程を見て「3、8、5、6、4……」という数字が浮かんできた方は、相当にコアな競馬ファンではないでしょうか。

では、8つの帽子の色のうち、勝負服に使用できないのは何色でしょうか? 正解は枠番7を表す「橙」です。他の7色は勝負服に使用できるのになぜ、橙だけが使用できないのでしょうか。

橙色の帽子で2015年日本ダービーを勝ったドゥラメンテ=JRA提供

橙色の帽子で2015年日本ダービーを勝ったドゥラメンテ=JRA提供

帽子に使えても勝負服は使えず

JRAによると、勝負服の標準色が決まったのは第2次大戦後の国営競馬の時代に遡ります。1954年(昭和29年)に発足したJRAも国営競馬を踏襲し、現在の施行規程にある13色が標準色とされました。国営競馬時代に「勝負服」は帽子と服それぞれの色を1組としていた、ということです。

JRA創立3年後の57年に、枠番号にそれぞれの色をあて、帽子の色とする、というルールができました。当初、枠番号は1から6までの「6枠制」。その後、現行の「8枠制」が導入されました。6.8枠制、合わせて9年ほどは勝負服の標準色から帽子の色も決まっていたそうです。

66年にこの帽色の規定が改定され、7枠に「橙」が配されることになります。この際、なぜ数ある色から「橙」が選ばれたのか。JRAでも「確認がとれなかった」といいます。馬主の登録として服色、国営競馬時代は帽色にも使えなかった「橙」。帽色の改定経過の中で追加された点までは分かりましたが、導入の正確な理由は謎のままということです。

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