福島沖スズキ漁6月再開へ 主要魚種が出荷可能に
福島県漁業協同組合連合会(福島県漁連)は23日、同県いわき市で開いた会合で、東京電力福島第1原発事故により福島県沖での漁を自粛しているスズキなど3魚種を、試験操業の対象に追加することを決めた。月末の組合長会議で正式決定し、6月から漁を再開する。
これで原発事故前に「常磐もの」として人気が高かった主要魚種全てで漁が可能になる。県漁連の野崎哲会長は会合終了後、「これからちょうど漁の季節になるので、試験操業そのものに一層の弾みがつくとありがたい」と述べた。
スズキは事故前の5年間で年平均205トンの漁獲量があった。ほかに対象となるのはキツネメバルとシロメバル。
試験操業では、国の基準(1キロ当たり放射性セシウム100ベクレル以下)より厳しい独自基準(同50ベクレル以下)を満たしたものだけを出荷する。
福島では原発事故後に44魚種が出荷制限となり、現在も継続中なのは7魚種。スズキなどの3魚種は県の数年間の検査で国の基準を大きく下回ったため、今年4月に出荷制限が解除された。〔共同〕
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