2019年1月18日(金)

シンガポール水処理のハイフラックス、裁判所管理で債務整理

2018/5/23 15:00
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【シンガポール=谷繭子】シンガポールの水処理大手、ハイフラックスは23日までに、同国の会社法に基づき、高等裁判所の管理下で債務と事業の整理をすることを申請した。同社はシンガポールを代表する新興企業。シンガポールの電力価格の低迷のため、売電事業用の発電設備を併設している水処理施設の収益が落ち込み、資金繰りが悪化していた。

申請により自動的に、同社は30日間、債権者による資産の差し押さえなどを受けず、支払い猶予の扱いを受ける。さらに、高裁に6カ月の支払い猶予を申請する。シンガポール取引所に上場する同社株の売買は21日から停止している。

28日に、2016年に発行した5億シンガポールドル(約412億円)の永久債の利払いの期限を迎えるが、会社側は延期を検討している。ただ、現時点では会社の資産が債務を上回る債務超過ではない。

この段階で支払い猶予を求めたのは、資金不足の影響がオマーンなどで進めている事業に及ぶことを避ける狙いがある。これらの事業が完成すれば、資金繰りは改善する。ある関係者は「ハイフラックスに必要なのは現金と時間を稼ぐことだ」と指摘する。

ハイフラックスの17年12月期の最終損益は1億1640万シンガポールドルの赤字と上場以来、初の赤字だった。シンガポール最大の海水淡水化施設「トゥアスプリング」に併設した発電施設の収益が悪化し、業績の足を引っ張った。供給過剰で電力価格が下がったのが原因だ。中東などで展開する水事業の受注も伸び悩んだ。

現金の確保に向け、シンガポールと中国で海水淡水化施設の売却を検討していたが、買い手が見つからず、資金繰りを改善できなかった。

同社は00年代、シンガポール政府から汚水再生や海水淡水化の施設を相次ぎ受注し急成長。隣国マレーシアからの輸入に頼っていたシンガポールの水の自給に貢献した。

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