2018年10月24日(水)

はしか、福岡でも拡大 接種希望殺到でワクチン不足も
「感染したら外出控えて」県呼び掛け

2018/5/23 11:33
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「はしか」の感染者が福岡県でもじわじわと増えている。4月以降、今月23日までに県内で17人の感染が確認された。感染力が非常に強く、国は2回のワクチン接種による予防を促しているが、感染拡大に伴って予防接種を希望する人が相次ぎ、ワクチン不足になる医療機関も出始めた。

福岡空港国際線の検疫所前に設置された、はしかへの注意を呼びかけるお知らせ(23日午前)

国立感染症研究所によると、はしかはウイルス感染後に10~12日ほどの潜伏期間がある。発症すると鼻水やくしゃみ、38度前後の熱など風邪のような症状があらわれ、口の中や全身に発疹ができる。症状は10日~2週間程度でおさまるが、まれに肺炎や中耳炎を併発することがあるという。

感染者のせきやくしゃみなどからウイルスが飛び散り、吸い込むだけで感染する。感染力はインフルエンザの10倍ともいわれ、免疫がない場合、感染するとほぼ100%発症するとされる。

今回のはしか流行は、3月に台湾から沖縄旅行にやってきた患者を発端に、愛知県や関東などに広がった。しかし福岡ではこうした流行地を訪れていない同県春日市の20代男性から感染が拡大したとみられており、詳しい感染経路は不明だ。

福岡県がん感染症疾病対策課によると、県内の感染者17人のうち8人はこの20代男性が利用した医療機関や店舗に居合わせて感染した可能性が高いという。

県は15日に感染症危機管理対策本部を設置。担当者は「感染の収束はまったく見通せない。これ以上拡大しないよう対策に全力を挙げたい」と話す。福岡空港では、はしかに注意を促すポスターを掲示している。

はしか対策はワクチン接種で抗体をつくることが有効。厚生労働省によると1972年~90年4月1日までに生まれた世代はワクチン接種が1回のみか、していない人が多く、免疫が不十分な可能性がある。接種歴を確認し2回接種すれば抗体はほぼ確実にできるという。

ただ、福岡市内では接種希望者が増えてワクチンが不足し、接種の予約ができない医療機関が出始めている。福岡市中央区のあるクリニックでは、沖縄などの旅行客から問い合わせが相次ぎ、ワクチンが足りなくなった。6月中旬には入手できる見込みというが、まずは抗体の検査を先にしてから予防接種するか決めた方がいいという。

発症したらどうすればいいのか。発症した状態で病院などに行くとウイルスを拡散させてしまうため、福岡県の担当者は「受診前に必ず医療機関に連絡して指示を仰いでほしい」と話す。熱が下がってからも3日間は感染力があるとされるため、外出を控えてさらなる感染拡大を引き起こさないことが重要だ。

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