2019年6月26日(水)

中国、自動車関税を一律15%引き下げ 米に歩み寄り

2018/5/22 19:11
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【北京=多部田俊輔】中国政府は22日、7月1日から輸入乗用車に対する関税を25%から15%に引き下げると発表した。貿易赤字削減へ関税引き下げを求めてきたトランプ米政権に中国側が歩み寄った。一方、米中両国のメディアは中国側が求めてきたトランプ政権による中国通信機器大手、中興通訊(ZTE)への制裁の緩和に向けて進展があったと報じた。

中国は車の輸入関税を下げる

中国は車の輸入関税を下げる

中国の輸入自動車の関税は乗用車などが25%、トラックなどが20%だったが、すべて15%まで引き下げる。自動車部品についても8~25%だった関税を一律6%まで引き下げる。関税の引き下げ方針は習近平(シー・ジンピン)国家主席が4月に輸入拡大策の一つとして表明していた。

中国の17年の新車販売台数は世界首位で前年比3%増の2887万台。輸入台数は同17%増の121万台で、日本の新車販売の4分の1に相当する規模。中国で外資メーカーは現地合弁工場による地産地消で多くの車種を国内生産するが、高級車の輸入が多い。

中国の業界団体によると、17年に最も輸入台数が多かったブランドは独BMWの18万7千台で、2位は独ダイムラーの「メルセデス・ベンツ」の18万3千台。ドイツ勢が上位を占める。

日本勢ではトヨタ自動車が17年、中国で販売するトヨタ車全体の1割強に相当する約14万台を日本から輸出。約13万台の「レクサス」を中心とするが、高級ミニバン「アルファード」や商用バン「ハイエース」なども輸出している。トヨタは関税引き下げによるコストダウンを価格に反映して値下げする方針だ。

日産自動車は高級車「インフィニティ」を中心に17年度に約2万3千台を日米英の工場から中国に輸出した。SUBARU(スバル)は中国向けの車両を日本から全量輸出しており、17年度は多目的スポーツ車(SUV)「フォレスター」や「XV」など2万7千台を販売した。

トヨタの中国本部長を務める小林一弘専務役員はレクサスを念頭に「関税引き下げは短期的には追い風」とみる。ただ中長期では「輸入車が安くなると中国産トヨタ車との価格差が小さくなる。中国のトヨタ車は大半が合弁との現地産。合弁相手とコミュニケーションを密にして中国産車の競争力を上げていかなければならない」と指摘する。

中国通信機器大手、ZTEの制裁緩和の動きではロイター通信も制裁緩和で米中が合意に近づいたと報じた。中国メディアによると、米国の制裁緩和の条件として、ZTEが経営体制の刷新に同意し、生産再開の準備を始めたという。これに関連し、ムニューシン米財務長官は22日、議会の公聴会で制裁を緩和するかどうかについて「商務省が司法省などと検討している。(中国との貿易問題としてではなく)非常に重要な安全保障の問題として取り扱う」と指摘した。

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