アマゾン、国内で1000人新規採用 オフィスも拡張 事業拡大に対応
アマゾンジャパン(東京・目黒)は22日、国内で正社員1000人を新規に採用すると発表した。東京勤務となる技術職などを採用し、正社員を約2割増の7000人規模にする。都内に新オフィスを設けるとも発表。同社は人工知能(AI)スピーカーの販売など事業拡大を急速に進めており、対応する人員を確保し体制を整える。

新規採用は機械学習やクラウドコンピューティングなどに通じた技術職と、マーケティングや財務を担う職種が対象。来年までに1000人採用することを目標とする。
新規採用する1000人について、アマゾンジャパンは給与水準を発表していない。今回の採用とは別だが、転職サイトには、同社のIT導入プロジェクトマネジャーは年600万~1000万円、セールスオペレーションは年1000万~1200万円などの求人が掲載されている。
採用と併せて新オフィスをJR目黒駅近くのオフィスビルに設ける。延べ床面積は約2万平方メートルで、今夏の開設を予定する。投資額は非公表。都内の既存オフィス(約3万平方メートル)も引き続き稼働させ、「日本での事業拡大と顧客へのサービス提供能力の強化に努める」(同社)。
新オフィスはその日の業務内容に合わせて働く場所を選べるなど、柔軟な働き方ができる点をアピール。また子どもがいる女性社員向けの授乳室や礼拝室も設け、社員のダイバーシティー(多様性)にも配慮した。
アマゾンジャパンはここ数年、国内でのサービスを急ピッチで広げている。昨年から生鮮食品の配送サービス「アマゾンフレッシュ」を始めたほか、今年4月からAIスピーカー「エコー」の販売を本格化している。
こうした事業拡大に対応するうえで、社員とオフィスの両面で拡充が必要だと判断したもようだ。同社のジャスパー・チャン社長は「日本は戦略的に重要な国の一つ。これからもサービスの向上に尽くす」とコメントした。