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英国発「マイクロビット」でプログラミング教育

日経クロステック

東京大学大学院情報学環は、英国発の教育向けシングルボードコンピューター「micro:bit(マイクロビット)」を使ったプログラミング教育のシンポジウムを2018年5月20日に開催した。コンピューターに物理的な動作をさせて、子供たちの意欲を引き出す教育の可能性を披露した。

英国の小学生に100万台無償配布

Micro:bitは英BBCが中心になって開発した小型コンピューターで、5センチ大のプリント基板に32ビットのARM製CPU(中央演算処理装置)を搭載している。英国では11歳と12歳の小学生に約100万台を無償配布し、世界約60カ国の学校でも使われているという。日本でも17年8月に販売が始まり、様々なツールなども登場している。

JavaScriptやPythonをベースにしたプログラミングツールを使えば、25個のLEDに文字を表示したり、光や温度、加速度、磁気センサーを利用したりできる。2つの操作ボタンや無線機能、Bluetoothのほか、マイクロUSBや外部接続用コネクターを搭載した拡張性の高さ、消費電力の少なさも特徴だ。

シンポジウムはMicro:bitを、あらゆるモノがネットにつながるIoTに応用する手法を紹介した。「Micro:bitを使ったIoTプログラミング教育」と題して、小学校でプログラミング教育を必修化する20年度に向けて、単にプログラミングを教えるだけではない様々な取り組みを披露した。

「子どもの才能を伸ばせる」

Micro:bit教育財団のアジア代表であるワリス・キャンドラ氏は基調講演で、micro:bitを組み合わせて楽器を作った子供を例に挙げて「子どもが自らやりたいことを通して才能を伸ばせる」と語り、世界中の教育現場で持続可能な取り組みが広がっていると述べた。

プログラミング教育についてキャンドラ氏は会場の質問に答える形で、「学校のニーズに合わせて教師と生徒が互いに学び合うことが重要だ」と指摘。「日本発のシングルボードパソコン「IchigoJam(イチゴジャム)」と接続して使った例も紹介した。

micro:bitを活用しているという越塚登・東京大学大学院情報学環教授は、micro:bitを使って実際に部屋の照明を操作するといった事例を挙げて「コンピューターがビルなどにつながって動くというようなスケール感が子供たちを引きつける」と語った。

また越塚教授はプログラミング教育について、「コンピューターと会話するための道具がプログラミングなので、プログラミングを楽しんでコンピューターやインターネットの仕組みやパワーを知ることが重要」と述べた。さらに、「プログラミングを通してデータから新しい課題を見つけて自ら解決する論理的な思考能力の習得が必要だ」と強調した。

シンポジウム会場ではmicro:bitを使った作品例が多数展示された。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 大豆生田崇志)

[日経 xTECH 2018年5月21日掲載]

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