2018年11月19日(月)

中国が中継衛星打ち上げ 月の裏側、世界初の探査計画

2018/5/21 15:01
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【北京=多部田俊輔】中国の宇宙開発当局は21日、地球と月の裏側との通信に使う中継衛星の打ち上げに成功した。米国に次ぐ「宇宙強国」をめざす習近平(シー・ジンピン)最高指導部は年末、世界で初めてとなる月の裏側への探査機着陸を計画している。昨年の相次ぐロケット打ち上げ失敗で月面探査計画が停滞していたが、今回の打ち上げ成功で計画が再び前進を始めた格好だ。

中国国営の新華社によると、中国四川省の西昌衛星発射センターが21日午前5時28分(日本時間同6時28分)にロケット「長征4号」を打ち上げ、25分後に搭載した通信衛星「鵲橋」を予定の軌道に投入した。

中国の宇宙開発当局は年末に月面探査機「嫦娥(じょうが)4号」を月の裏側に軟着陸させる計画。地球と月の裏側の通信は極めて難しく、通信衛星を経由する必要があるため、今回の衛星の打ち上げ成功は月の裏側の探査プロジェクトの前提条件だった。

中国メディアによると、月の裏側は地球からの電波などの影響を受けにくいため、月面の地質や資源などの情報をより深く得ることができる。また、今回打ち上げた通信衛星が地球と月面をつなぐ通信の基幹ネットワークとして使用される可能性も高いとされる。

宇宙強国をめざす中国にとって、月面探査は最重要プロジェクトの一つだ。2013年に月面探査機「嫦娥3号」の月面着陸を成功させ、世界で3番目に月面に到着した国となった。世界で初めて月の裏側に着陸することで習最高指導部の威信を示したいとみられる。

中国は17年に大型ロケット「長征5号」などの打ち上げに失敗。同年11月に長征5号で月面探査機「嫦娥5号」を打ち上げて土壌の一部を持ち帰る計画だったが、19年にずれ込む見通し。月面探査計画に停滞が生じており、今回の打ち上げは失敗が許されない状況にあったとされる。

中国政府は30年に米国に次ぐ宇宙強国になることを目指し、22年前後に宇宙ステーションを完成させる計画。17日は初めての民間商用ロケットの打ち上げに成功したばかりで、地球と宇宙を繰り返し往復する中国版スペースシャトルの開発にも乗り出している。

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