堀場製作所は18日、子会社の堀場エステックの阿蘇工場(熊本県阿蘇郡西原村)での新棟建設を完了した。投資額は27億円。半導体製造で使う主力部品の生産能力を2倍に高めた。同社は2016年、熊本地震発生から3カ月後に設備投資を発表。竣工式に出席した熊本県の蒲島郁夫知事は「堀場製作所の大きな決断で、他の多くの企業も熊本に残ってもらうきかっけになった」と語った。
地震後に熊本での工場新設を発表したのは同社が初めて。今回の増設で総延べ床面積は従来比で5割増の約2万400平方メートルに拡大。京都工場(京都市)とあわせて年間35万台の生産能力になるという。同社の堀場厚会長は「震災から2カ月後には過去最高の生産になった。従業員の思いに応えて結果がでることがわかった」と自信をにじませた。