「チバニアン」命名審査が中断 申請チームが反論
茨城大学や国立極地研究所などの研究チームが18日、都内で記者会見し、地球の歴史のうち約77万~12万6千年前を「チバニアン」と命名する国際学会による審査が中断していることを明らかにした。国内の別の団体が異議を唱えたためだ。申請チームは「申請データに問題はない」などと反論する報告書を同日、国際学会に送り、審査の早期再開を求めた。

地球46億年の歴史は100を超す地質学的な時代に区分される。千葉県市原市の地層で地球のN極とS極が反転した痕跡が見つかり、研究チームはこの期間を千葉時代を意味するチバニアンと名づけるよう提唱。イタリアの2カ所も候補に挙がったが、国際学会の作業部会は2017年11月、千葉の地層を認定した。
研究チームによると、古関東深海盆ジオパーク認証推進協議会という団体が18年4月、データに捏造(ねつぞう)の疑いがあるなどという内容の電子メールを送付。イタリアなどから疑問の声があがり、審査が1カ月ほど中断している。
これに対し、申請チームは事実関係などをまとめた報告を国際学会に提出した。チームの岡田誠・茨城大教授は記者会見で「科学的に正しいことは論文で示している。冷静に裁定してほしい」と訴えた。