2018年10月20日(土)

改正商法が成立 すべて口語に、航空運送のルール新設

2018/5/18 11:20 (2018/5/18 12:19更新)
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運送に関する取引規定を見直す改正商法が18日の参院本会議で全会一致で可決、成立した。一部にカタカナ文語体が残っていた商法の全文をひらがなによる口語体にする。航空運送に関する規定も新設し、企業が不当な契約で損失を被らないようルールを明確にする。危険物の運送では荷主に運送会社への通知義務も課す。近く公布し、公布から1年以内に施行する。

今回の商法改正で「六法」と呼ばれる基本法(憲法、民法、刑法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法)全てが口語体に統一される。日本の法律は、1947年施行の日本国憲法がひらがな表記となったことをきっかけに口語体が使われる流れができた。商法は運送や船舶関係の約230カ条が文語体のままだった。

時代の変化に合わせ、これまで規定のなかった航空運送、トラックや船舶などを組み合わせて目的地に運ぶ「複合運送」に関する規定をそれぞれ盛り込んだ。現在は航空運送については国土交通省の標準約款を基に各社が定める約款が適用される。不当な約款で企業が損失を被るリスクが指摘されていた。

宅配便などで荷物が壊れた場合、荷主が業者に損害賠償を請求できる期間を、現行の最長5年から1年に短縮する規定も設けた。ガソリンや化学薬品などの危険物の運送では、荷主に運送会社への通知義務を課す。安全を確保し、荷主の法的責任を明確にする。陸海空の運送全般に適用する。

旅客運送では、乗客が死亡や負傷した場合の賠償金を著しく低くするなど、業者の責任を不当に減免する約款を無効にする規定も設けた。船舶による運送では、船の衝突による物損で不法行為の責任が問われる期間を現行の「加害者を知ってから1年」から「行為時点から2年」に改めた。

商法で定める陸上や海上での運送ルールは1899年の制定以来、実質的な見直しがされておらず、航空運送は規定そのものがない。社会情勢の変化に応じた改正を求める声が出ていた。小型無人機ドローンの利用については、安全確保などの議論が不十分として盛り込まれなかった。

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