ドコモとKDDI、夏モデルの隠れた「売り」は高速通信

2018/5/18 6:30
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NTTドコモKDDI(au)は夏商戦向けの新機種で、データ受信時の最大速度が毎秒約1ギガ(ギガは10億)ビットの高速通信サービスを始める。高画質の4K動画など大容量のコンテンツを手軽に楽しめるようになる。次世代通信規格「5G」の実用化をにらみ、5Gのサービスが行き届かないエリアでも高速通信できるようにし補完する狙いもある。

毎秒約1ギガビットの高速通信に対応した新機種を発表するNTTドコモの吉沢和弘社長(右から2番目)

ドコモは現在、最大で毎秒788メガ(メガは100万)ビットの受信時の通信速度を988メガビットまで引き上げる。対応するスマートフォン(スマホ)は夏向けに導入する10機種のうち、サムスン電子(韓国)の「ギャラクシー」やシャープの「AQUOS」など6機種となる。対応機種は18日から順次発売する。約1ギガビットの高速通信は東名阪の一部地域で対応する。

auも18日、最大毎秒958メガビットまで高める。これまでの最大速度は708メガビットだった。夏商戦向けのスマホ6機種のうち、5機種が対応。同社も東名阪の一部地域で始め、順次エリアを広げる。

ソフトバンクは現行の毎秒612メガビットから夏以降に774メガビットに引き上げる。今月から順次発売する2機種が高速化に対応する。

携帯各社は「dTV」などの動画配信サービスに力を入れており、「ユーチューブ」などの動画サイトをスマホで見る利用者も多い。動画配信でも高画質の4Kに対応したコンテンツも増えてきており、高速通信のニーズが高まっていることに対応する。

各社が現在の通信規格「4G」の高速化を進める背景には、2020年をめどに実用化される次世代規格「5G」を補完する目的もある。

5Gは現在の10~100倍の高速通信が可能になる。日本の携帯各社は東京五輪が開催される20年の商用化を目指している。今年2月にスペイン・バルセロナで開催された世界最大のモバイル機器の見本市「モバイル・ワールド・コングレス」では韓国の通信大手KTや欧米各社が商用化の時期を20年から19年に前倒しすると表明するなど、実用化が迫っている。

ただ、サービス開始当初は人口が集中し通信量の多い都市部から5Gの設備を整えることになる。郊外などは5Gの整備が追いつかないため、4Gを高速化して補完する。5Gに対応したエリアから出て4Gに切り替わった際の通信速度の落差を減らす目的もある。

(企業報道部 河野真央)

[日経産業新聞5月18日付]

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