2018年5月27日(日)

仏トタル、イラン事業撤退を検討 米制裁再開にらみ

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2018/5/17 13:09
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 【ニューヨーク=中山修志】仏石油メジャー、トタルは16日、イランの天然ガス開発プロジェクトから撤退する可能性があると表明した。イラン核合意から離脱した米国によるイラン制裁の対象から除外されなければ、プロジェクトの続行が難しいため。イランへの投資に積極的な欧州企業に同様の動きが広がれば、イランが核合意にとどまるメリットが薄まり、欧州各国が模索する米国抜きの合意の維持に大きな逆風となる。

 トタルは2017年7月に中国石油天然気集団(CNPC)などとともにイラン・南パルスガス田の開発プロジェクトを締結した。米国や欧州連合(EU)とイランの核合意を前提としたプロジェクトだったが、トランプ米大統領は8日に核合意からの離脱を表明。第三国の企業や金融機関に対する2次制裁も再開する見通しとなった。

 トタルは総事業費48億ドル(5300億円)のこのプロジェクトを軸に、海外企業としては有数の規模でイランへの投資を決めている。撤退が現実になれば、イランのエネルギー開発や他企業への影響も大きい。

 トタルは16日の発表文で、資金調達の9割が米国の銀行からのもので、株主の3割は米国に帰属すると説明。「2次制裁でドル建ての資金調達が失われる事態になれば耐えられない」と表明し、プロジェクトを制裁対象から外すよう求めた。

 欧州各国は米国に、今後のイラン制裁の対象から欧州企業を除外するよう求めており、過去にはそうした前例もある。ただ、ボルトン米大統領補佐官は今回は欧州企業も例外扱いしない考えを示している。

 イランのザリフ外相は15日、ブリュッセルで英仏独とEUの外相と会合し対応を協議した。

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