2018年8月20日(月)

政府、高齢者雇用テコ入れへ 人手不足対策

2018/5/16 23:30
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 政府は16日、首相官邸で「人生100年時代構想会議」を開き、高齢者の雇用拡大について議論を始めた。議長を務める安倍晋三首相は「官民をあげて取り組まなければいけない国家的課題だ」と強調。将来的に継続雇用年齢を65歳以上に引き上げる環境整備を進めると表明した。加藤勝信厚生労働相を中心に検討する。

 日本の働き手は急速な減少が見込まれる。少子高齢化の影響で15~64歳の生産年齢人口の減少が続き、2030年代半ばには全人口の3人に1人が65歳以上の高齢者になる。65歳を超える高齢者の就労環境の整備は待ったなしだ。安倍政権は女性の新規雇用や外国人材の受け入れ拡大を進めているが、今後は数百万人の新規雇用が見込める高齢者をテコ入れする。

 高齢者の就労環境は課題を抱える。高齢者雇用安定法は希望者は原則65歳まで「継続雇用年齢」として、働けるよう企業に義務付けている。だが、8割以上の企業は賃金が定年前に比べて大きく落ちる再雇用の形態だ。

 会議では日本総合研究所の高橋進氏が「継続雇用時に、一律に賃金を定める企業が多く、働くインセンティブをそいでいる」と指摘した。政府は高齢者でも成果に応じて賃金水準が変わる仕組みが必要だと経済界に訴える考えだ。

 首相は「もはや65歳以上を一律で高齢者とみるのは現実的ではない」と述べた。大和ハウス工業は65歳に定年を延ばし、さらに一定の条件を満たせば65歳以降も年齢制限なく働ける制度を導入。エフコープ生活協同組合(福岡県篠栗町)は定年を70歳に引き上げた。政府は法改正で継続雇用年齢を65歳以上に引き上げる環境をつくるために、まず民間の先行事例が普及することを期待する。

 政府は会議で、高齢者の中途採用を経験した企業はその後、高齢者採用に積極的になるデータを紹介した。初めて高齢者を採用する企業には支援策を検討する。

 会議では文部科学省が検討している大学改革も議論した。教育の質の向上など具体策を詰める。

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