関西アーバン・みなと銀、フィリピン現地行と提携 中小の進出支援

関西みらいフィナンシャルグループ(FG)傘下の関西アーバン銀行とみなと銀行は16日、フィリピンのリサール商業銀行と業務提携を締結した。フィリピンへの進出を検討する顧客に対し、現地の市場情報提供や資金調達のサポートなど幅広い支援をする。
提携内容にはこのほか、両国企業のビジネスマッチングやフィリピンの会計・税務などの現地専門家の紹介なども含む。
同日、3行の幹部が大阪市内で調印式を開いた。リサール商業銀行のヒル・ブエナベントゥーラ頭取は現地の成長が著しい分野にファストファッションといった消費やインフラ関連などを挙げ、「関西の多くの企業が進出することを期待している」と語った。
関西アーバン銀行の三浦清副頭取は十数社の顧客がフィリピンの進出に興味を持っているといい、「これまで十分な支援ができていなかっただけに提携は喜ばしい」と話した。みなと銀行の武市寿一専務も自行の海外支援業務には改善点があったとしたうえで、「メガバンクから十分な支援を受けられていない中小企業の進出をサポートしたい」と意気込んだ。
リサール商業銀行は2012年以降、りそな銀行や近畿大阪銀行などと提携。関西みらいFGの傘下に入った関西アーバン銀行とみなと銀行も提携した。2行はりそなグループが持つ海外ネットワークを積極活用する方針だ。
リサール商業銀行はフィリピンでは総資産の規模で8位。現地に進出している日系企業約1500社のうち800社程度と取引をしている。