2018年5月24日(木)

輸出主導の回復足踏み 1~3月GDP9期ぶり減

経済
2018/5/16 11:56 (2018/5/16 12:20更新)
保存
共有
印刷
その他

 内閣府が16日発表した2018年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で9四半期ぶりに減少した。個人消費など内需が振るわず、スマートフォン(スマホ)関連の電子部品など輸出も伸び悩み、回復が足踏みした。4~6月以降は外需が持ち直し景気が再加速するとの見方が多いが、米中貿易摩擦などリスクも抱える輸出主導の回復にはもろさもある。

 1~3月期の実質GDPは季節調整済みの前期比で0.2%減少した。このうち輸出は0.1%分押し上げた。17年10~12月期の輸出は実質GDPを0.4%分押し上げた成長のけん引役だった。この勢いが鈍り、内需の落ち込みを吸収しきれなかった。

 工作機械や電子部品・デバイスの輸出が停滞した。「17年10~12月期に増えた反動」(内閣府)という面もあるが、IT(情報技術)景気を引っ張ってきたスマホ販売の減速が波及したともいえる。

 茂木敏充経済財政・再生相はGDPをうけた談話で「景気について緩やかに回復しているとの認識に変わりはない」との見方を示した。西村康稔官房副長官も16日の記者会見で「17年度全体でみれば、成長軌道にのっているとの基本的なトレンドに変わりはない」と述べた。民間シンクタンクは成長の再加速を見込む。

 日本経済研究センターが集めた民間40社の予測では、4~6月期の実質GDPの平均は前期比年率換算で1.36%増となった。1%程度とされる潜在成長率を上回る巡航速度の成長を見込む。

 米国で減税効果が消費や設備投資を刺激すれば、資本財などの輸出増加が期待できる。一方、海外にはリスクもちらばる。米中貿易摩擦が激しさを増せば、企業が設備投資を様子見する姿勢を強める恐れがある。中東の地政学リスクに伴う原油価格の高騰も世界的な収益圧迫や消費下押しの要因になりかねない。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報