2018年7月22日(日)

中絶強制でも国提訴へ 旧優生保護法で北海道の夫婦

2018/5/15 22:04
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 旧優生保護法(1948~96年)下で障害者らへの不妊手術が繰り返された問題で、北海道の弁護団は15日、道内在住の女性(75)と夫(81)が、不妊手術に加えて人工妊娠中絶手術も強制され、子供を産む機会を奪われ苦痛を受けたとして、6月にも国に損害賠償を求め提訴する方針だと明らかにした。

 旧法の問題で中絶手術を理由に国を訴えるのは全国で初めてという。提訴を機に、救済を求める動きが広がる可能性もある。

 弁護団によると、女性は81年、知的障害を理由に人工妊娠中絶手術と不妊手術を受けさせられた。夫は親族の説得に逆らえず同意書に署名したという。憲法が保障する自己決定権が侵害されたことも主張する見通し。

 当初は不妊手術に絞って提訴する予定だったが、中絶手術に対する女性の思いが強いことから、「中絶手術も請求原因に加えるべきだ」とする意見が弁護団内であり、協議していた。

 弁護団によると、夫婦は訴状の内容を検討するため、当初予定していた17日の提訴を見送り、同日の提訴は札幌市の小島喜久夫さん(76)と宮城県と東京都の男女計3人になる見通し。

 日弁連によると、旧法下で優生思想に基づき、知的障害などを理由とする中絶手術は延べ約6万人に施された。一方、厚生労働省によると、不妊手術は約2万5千人で、うち強制されたのは約1万6500人に上るとされる。〔共同〕

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