2018年6月23日(土)

スルガ銀「不正融資、相当数の社員が認識の可能性」

スルガ銀問題
金融機関
2018/5/15 19:22
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 スルガ銀行は15日、投資トラブルを抱えているシェアハウス向け融資で、同行の社員らが審査書類の改ざんなどの不正に関わっていたか第三者委員会で調べると発表した。社内調査で「相当数の社員が不正を認識していた可能性がある」ことが判明し、不正に関与していないという従来の主張を転換した。

記者会見で頭を下げるスルガ銀行の米山明広社長(左)=15日午後、静岡県沼津市

 スルガ銀行がシェアハウス問題について公式の場で説明するのは初めて。同日記者会見した米山明広社長は「顧客や株主など多くのステークホルダーに多大なご迷惑とご心配をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪した。その上で「第三者委に全面的に協力し、根本的な原因を追及する」と述べた。第三者委の委員長には企業法務に詳しい中村直人弁護士が就く。

 スルガ銀行は副収入を得たい会社員らにシェアハウスの土地や建物の購入費用を融資してきた。総額は2035億円で顧客は1258人にのぼる。ただ融資の過程では、審査を通りやすくしたり、より多額の融資を受けたりするために借り入れ希望者の年収や預貯金額、土地売買価格を水増しする改ざんが多数、見つかっている。

 これまでは販売代理店がこうした不正を主導し、スルガ銀行はだまされていたとの立場を貫いてきた。ただ社員対象のアンケート調査の結果、「(不正の事実を)相当数の社員が認識していた可能性が認められている」と指摘。書類の改ざんを知りながら融資を実行していた例があったことを認めた。

 問題が起きた原因について米山社長は「増収増益を継続しなくてはならないというプレッシャー」があったとした。社長らは「反省している」とも述べ、「業務フローを作り直す」という。

 ただ、一部の所有者が求める代物弁済については拒否する方針を示した。今後、シェアハウスの所有者と個別に交渉を続け、債務者が融資を返済できる状態を続けられるように支援するとした。

 スルガ銀が同日発表した2018年3月期の連結純利益は前の期比50%減の210億円だった。シェアハウス向け融資の焦げ付きに備えて382億円の貸倒引当金を計上したことが響いた。19年3月期は250億円を見込んでいる。

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