七十七銀、頭取に小林氏 「氏家路線を継承」

2018/5/11 21:55
保存
共有
印刷
その他

七十七銀行は11日、小林英文副頭取(60)が頭取に昇格する人事を発表した。氏家照彦頭取(71)は代表権のある会長に就く。本店で開いた会見で、小林氏は「氏家路線を継承し地域経済の発展に貢献する」と述べた。人口減や日銀のマイナス金利政策で厳しい経営環境が続くなか、東北最大地銀のかじ取りを担う。

次期頭取に就任する小林副頭取(左)と氏家頭取

頭取交代を決めた理由について氏家氏は「2018年度から始まった新しい中期経営計画のもとで気分や人員を一新して臨みたいと考えた」と説明。新体制によって若返りを図り、経営のスピード感を高める狙いだ。

小林氏は氏家氏より一回り若い60歳。昨年6月に副頭取に就任したばかりだが「1年間準備してもらって万端整った」(氏家氏)と判断し、引き継いだ。小林氏については「大変穏やかで安定感がある」と評価する。行内でのキャリアも営業から企画部門、マーケット部門などを幅広く経験していることを挙げた。

鎌田宏会長(77)は相談役に就く。相談役は4年ぶりの復活。同行の人事は仙台経済界にとっても大きな意味を持つ。会長や相談役が様々な経済団体の要職を兼任しているからだ。鎌田氏は仙台商工会議所会頭や東北六県商工会議所連合会会長などいくつもの肩書を持つ。ただ、高齢のため今後は氏家氏と財界活動を分担するとみられる。

役員人事では社外取締役に元仙台市長の奥山恵美子氏を起用する。同行にとって初の女性役員となる。「市長経験者で地方行政に詳しい知見を活用したい」(氏家氏)

七十七銀行は同日、20年度を最終年度とする3カ年の中期経営計画も発表。「ベスト・コンサルティングバンク」を掲げて20年度に連結純利益は190億円、法人向け貸出残高は3兆円を目標とする。ファイナンシャルプランナー(FP)1級など資格取得者を17年度の111人から700人に引き上げる計画だ。

主要ポスト歴任、早くから候補に

「頭取からバトンを受け継ぐのは身の引き締まる思い」。小林氏は東日本大震災後に地域経済が混乱したなか、総合企画部長として就任して間もない氏家照彦頭取を全力で支えた。そのときに間近で経営の厳しさを肌で感じていたからだ。氏家氏は全幅の信頼を置く。「あの大変な時期を一緒に乗り切った戦友みたいなものだよ」

小林氏は仙台一高から東北大へと進み、七十七銀行に入行。総合企画部長や本店営業部長などの主要ポストを歴任し、早くから頭取候補としてみられてきた。今回の就任も「なるべくしてなった」と行内で受け止める人が多い。日銀のマイナス金利政策など経営環境は厳しいが、「1つで大きくもうけることはできない」として顧客ニーズを地道に探る考えだ。

副頭取になってからは人事担当としてダイバーシティー推進や働き方改革を進めてきた。若い行員に求めるのは幅広い経験と視野だ。異業種交流会やボランティア活動への参加を促す。「銀行はサービス業。行員には豊かな人間性が必要」との考え方に基づいている。

震災から7年が過ぎたが、県内の復興事業はまだ続く。心配なのは人口減や風化の問題だ。10年を過ぎるとどうなるか。「銀行の役割は大きい」と気を引き締めている。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]