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明治HD社長に川村氏、悲願のグローバル化 大本命に託す

2018/5/11 16:09
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明治ホールディングス(HD)は11日、傘下の食品事業会社、明治の川村和夫社長(64)がHDの新社長に就任する人事を発表した。健康志向の乳製品などで続々ヒット商品を生み出し、次期社長の大本命と目されてきた川村氏。託された最大の課題はグローバル化の加速だ。高い成長が見込めるアジア市場の開拓に手腕が問われる。

2009年に旧明治製菓と旧明治乳業が統合して発足した明治HD。異なる企業文化の融合にエネルギーを費やし、早期に効果を生み出せないことが多い日本企業同士の統合にあって、明治HDは指折りの成功例とされてきた。11年に傘下企業を食品事業の明治と、製薬事業のMeiji Seika ファルマに再編。調達や商品開発機能の一体化も進めた。

17年11月には東京都八王子市に大規模研究・開発(R&D)拠点「明治イノベーションセンター」を開設。製菓、乳業両部門の研究員を1カ所に集めるなど、HD発足10周年を前に統合プロセスをほぼ完了させた。12年3月期に約201億円だった営業利益は、17年3月期には約883億円と4倍以上に拡大した。

好業績の立役者が12年から明治社長を務める川村氏だ。「R-1」シリーズや「LG21」シリーズなど高機能乳製品でヒット商品を連発。健康が付加価値になりにくかった菓子でも、抗酸化作用があるとされるカカオの含有量を増やしたチョコレートなど、新機軸を打ち出した。

一方、積み残された課題がグローバル化だ。明治HDの海外売上高比率は約6%(17年3月期)。製薬事業こそ売り上げの2割を海外で稼ぐが、屋台骨の食品事業の海外売上高比率は4%(同)に過ぎず、2ケタに乗るカルビーなどとの差は大きい。

明治HDは26年に海外売上高比率を20%以上に高める長期経営ビジョンを実行中。悲願のグローバル化には現在、川村氏が率いる食品事業の奮起が欠かせない。特に経済成長で高付加価値食品の需要拡大が見込まれる、アジア事業の強化が急がれる。

もう1つの課題が製薬事業の多角化だ。食品会社の製薬事業として1~2位を争う規模のMeiji Seika ファルマ。現在は抗うつ薬などが主力だが、昨年12月には化学及血清療法研究所(化血研)から、人体用ワクチンや血漿分画製剤などの主力事業を譲り受けることで合意した。新たにグループに取り込んだ経営資源をどう生かすかも、川村氏の宿題となる。

(松井基一)

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