2018年7月20日(金)

戸籍事務にマイナンバー 法制審の部会が中間試案
個人情報漏洩に罰則も

政治
2018/5/11 0:00
保存
共有
印刷
その他

 法制審議会(法相の諮問機関)の戸籍法部会は、マイナンバーの戸籍事務への導入を柱とする中間試案を公表した。マイナンバーを提示すれば、戸籍証明書を取得せずに児童扶養手当の受給や婚姻届の提出などを可能にする。戸籍事務を扱う自治体職員などに個人情報の漏洩防止を義務付け、違反者に罰則を科す。2019年の通常国会で戸籍法改正案の提出を目指す。

 戸籍法の改正は昨年9月に上川陽子法相が法制審に諮問した。全国の市町村が扱う戸籍事務にマイナンバーを活用し、利便性を高める狙い。早ければ今秋をめどに法制審の部会が答申をまとめる。

 戸籍は全国約1900の市区町村が正本を管理しており、ほとんどの自治体は紙以外に電子データでも保存している。法務省が災害などに備えて保存している戸籍の副本データと、マイナンバーのデータをひも付けするシステムをつくる。本籍地ではない自治体でも、マイナンバーカードまたはマイナンバーを提示するだけで戸籍情報を照会できるようにする。

 婚姻届の提出やパスポート(旅券)の発給申請、児童扶養手当の請求手続きなどで、戸籍証明書を取得する手間をなくす。これまでは、本籍地と違う市区町村に住んでいる人が手続きをする場合、わざわざ本籍地の市区町村に出向いたり郵送で取り寄せたりして戸籍証明書を取得する必要があった。

 戸籍には親族や夫婦関係、本籍地などの個人情報が多く含まれる。不正な情報の参照を防ぐため、戸籍事務を扱う自治体職員や法務省の職員に、適切な措置を講じるよう省令で定める。画面上に警告メッセージを表示したり、万一不正なアクセスがあった場合、法務省に通知したりする仕組みなどを想定している。

 戸籍法改正では、担当職員などがシステムを通じて取得した個人情報を漏洩した場合に、懲役や罰金などの罰則を科すことを検討している。6月上旬まで中間試案のパブリックコメントを実施する。その後法制審を再開し、さらに詳細な制度設計を詰める。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報