2018年9月19日(水)

東北大と国際航業など、津波被害推定で新会社

スタートアップ
2018/5/10 14:02
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 東北大学と国際航業、エイツー(東京・品川)、NECは10日、地震発生直後に津波被害を推定する新会社を設立したと発表した。スーパーコンピューターを使い、地震発生から30分以内に津波による浸水被害を計算して知らせるサービスを提供する。東日本大震災を受けて開発したシステムで、自治体のほか企業に導入を呼びかける。

RTi―castの村嶋社長(右)と越村取締役(東北大教授)(左)は「国内にとどまらず、海外にも提供したい」と話す。

 新会社の名称は、RTi―cast(仙台市、村嶋陽一社長)。最終的な出資比率は国際航業が約41%、東北大学ベンチャーパートナーズが約31%、エイツー約15%、NEC約10%にする予定。東北大学災害科学国際研究所の越村俊一教授を中心に、複数の大学と企業で開発した研究成果を事業化する。

 マグニチュード7.0以上の地震が起きて津波注意報や警報が出ると、システムが起動する。気象庁の震源情報などをもとに、スパコンで津波の到達状況や内陸部の浸水被害を計算。津波の高さや到達時間、浸水範囲のほか、人や建物への被害の予測をまとめて報告する。

 大規模災害が起きた際に東北大学と大阪大学にあるスパコンを最優先で利用し、発生直後に被害を推定できる体制を敷いた。RTi―castの取締役最高技術責任者(CTO)に就いた東北大の越村教授は「地震が発生してからリアルタイムで計算して被害を予測できるのは、世界でも我々だけ」と話す。

 既に南海トラフ地震に備えて内閣府が採用しており、静岡県から鹿児島県まで約6000キロメートルの海岸線で運用が始まっている。災害発生から30分以内に、30メートル四方で予測結果を報告する。

 RTi―castの村嶋社長は「新会社を通じて企業や自治体に広く提供し、社会実装を進めたい」と会社設立の背景を説明する。地震や津波災害の被害を最小限にとどめ、素早い復興につなげるのが目標という。

 システムを導入する企業や自治体の要望にあわせて小型のスパコンを活用するなどの対応をとる。海外への提供も視野に入れている。

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