2018年5月23日(水)

タクシー暴走で無罪主張 病院突入10人死傷、福岡地裁初公判

九州・沖縄
社会
2018/5/10 10:38 (2018/5/10 12:51更新)
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 2016年12月、福岡市博多区の原三信病院にタクシーが突っ込み10人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われたタクシー運転手、松岡龍生被告(65)の初公判が10日、福岡地裁(平塚浩司裁判長)で開かれた。松岡被告は罪状認否で、「ブレーキとアクセルを踏み間違えた事実はありません」と無罪を主張した。

 公判は松岡被告の運転ミスがあったかどうかが争点となる。被告は「アクセルを踏んでいないのに速度が上がり、精神的に極限状態になって意識を失った」とも述べた。

 検察側は冒頭陳述で、事故前後の車両情報を記録する装置には衝突直前にアクセルが全開まで踏み込まれた痕跡が残っており、ブレーキ機能などにも異常はなかったと主張。被告が事故直後に病院職員に「ブレーキと踏み間違えた」とつぶやいたことも指摘した。事故後の精神鑑定の結果から「犯行時に意識喪失は生じていなかった」とも述べた。

 一方、弁護側は正しい手順に従って車を操作したが、ブレーキが踏み込めなかったため、やむを得ず一時的にアクセルを踏んだところ停車できなくなったなどと車両の不具合を訴え、被告の過失は認められないと反論した。

 松岡被告は午前10時ごろ、グレーのスーツ姿で入廷。証言台では、手を後ろで組んでゆっくりとした口調で受け答えた。罪状認否では弁護人に渡された紙を見ながら、「ブレーキが鉄板のようで全く踏めなかった」などと事故直前の状況を詳しく話した。

 起訴状などによると、松岡被告は16年12月3日午後5時ごろ、ペダルを踏み間違えて急加速し、パニックのあまり踏み間違えに気付かないまま時速約86キロで病院に突入。屋外にいた花田盛幸さん(当時44)ら3人をはねて死亡させた上、同院1階に突っ込み7人を負傷させたとしている。

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