2019年2月21日(木)

マレーシア下院選、野党連合が過半数獲得 初の政権交代へ

2018/5/10 3:49
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【クアラルンプール=中野貴司】9日投票のマレーシア連邦議会下院(定数222)選挙は、マハティール元首相が率いる野党連合の希望連盟が過半数にあたる112議席を獲得した。1957年の独立以来、与党連合の支配が続いたマレーシアで初めて政権交代が起きる見通しとなった。

マハティール氏は野党連合の首相候補となっており、03年の退任以来、15年ぶりに首相に就く可能性が高まった。マハティール氏は81年から03年までの22年間、マレーシアを高成長に導いた。92歳という世界でも異例の高齢での再登板となる。

選挙管理委員会によると、10日午前2時45分(日本時間同3時45分)時点で、野党連合は提携する地域政党と合わせ、112議席を獲得。与党連合・国民戦線の76議席、イスラム主義政党、全マレーシア・イスラム党(PAS)の17議席を引き離した。なお10議席強が確定していないものの、独立以来、初となる野党連合の勝利は動かない情勢だ。

野党連合は同時に実施された12の州議会選挙でも、南部のジョホール州、マラッカ州などを押さえた。長年の牙城だったジョホール州を明け渡したことで、与党連合の退潮は州レベルでも決定的となった。

野党連合は今回の総選挙で、政府系ファンドの資金流用疑惑を抱えるナジブ政権の汚職体質を強く批判。マハティール氏は「腐敗した国を変え、国民の誇りや民主政治を取り戻そう」と政権交代の必要性を強く訴えた。

これまでの支持層だった中華系に加え、ナジブ政権の汚職体質に嫌気を募らせたマレー系の支持も獲得。15年の消費税導入後、物価上昇に苦しむ中低所得層らの不満の受け皿にもなり、全土で票を積み上げた。

ナジブ氏が率いる与党連合は、低所得者への現金給付の拡大や地方のインフラ整備など多くのばらまき策を打ち出したが、支持者の離反は止まらなかった。強権が目立ったナジブ政権を国民が選挙で倒したことは、マレーシアの政治にとって大きな転機となる。

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